Copilot in Windowsの使い方はシンプルだ。Bing ChatやMicrosoft EdgeのCopilot Chatとほぼ同じで、基本的には話しかけることで操作する。Bing ChatやMicrosoft EdgeのCopilot Chatとの違いはWindowsの設定を変更できるかどうかにある。今回はそのあたりの違いに触れつつ、基本的な操作方法を紹介する

連載「Copilot in Windowsの使い方」のこれまでの回はこちらを参照

Copilot in Windowsの起動方法

Copilot in Windowsに対応したバージョンのWindows 11またはWindows 10を使っている場合、タスクバーに「Copilot」のアイコンを確認できる(確認できない場合は設定アプリから有効・無効を確認しよう)。このアイコンをクリックするか、「Win」+「C」を押すことでCopilot in Windowsのパネルが表示される。

  • タスクバーのCopilotアイコンをクリックするか、「Win」+「C」を押す

    タスクバーのCopilotアイコンをクリックするか、「Win」+「C」を押す

次のスクリーンショットがCopilot in Windowsのパネルが表示された状態だ。

  • Windows 11のCopilot in Windows

    Windows 11のCopilot in Windows

パネルの一番下にテキストを入力するフィールドがある。ここに質問や命令を入力して送信する。これがCopilot in Windowsの基本的な使い方になる。

使い方その(1) 情報検索としての使い方

次のスクリーンショットを見てみよう。ここでは「生成AIについて教えてください。」(1)と聞いている。

  • 「生成AIについて教えてください。」と質問

    「生成AIについて教えてください。」と質問

この質問に対して(2)で検索が行われていることが示されている。そして検索結果などから回答が生成され、(3)として表示されている。Copilotの回答にはリンクが含まれており、情報源がわかるようになっている。情報源に関しては(4)にまとまっている。

Bing ChatやMicrosoft EdgeのCopilot ChatはMicrosoft Bingがベースにある。当初からBing検索の体験を向上させる意味合いが強く、検索した結果に基づいて回答が生成される傾向が見られる。事前に学習しておくChatGPTとはアプローチが異なっているように見える。なお、ChatGPTも同様の機能を取り込んでいるため現在ではWeb検索に基づく回答も行うようになっている。

次のスクリーンショットはさらに関連する質問を続けている。

  • 関連する質問を実施

    関連する質問を実施

次のスクリーンショットを見てみると、回答の後に次の質問の候補が表示されていることを確認できる。Copilotから次の質問の候補が表示されるので、気になった質問があればそれをクリックする。この提案される質問を見ることで新しいアイディアを得ることもあるので、ちょいちょいチェックしておくとよいんじゃないかと思う。

  • Copilotから質問が提案される

    Copilotから質問が提案される

Copilotは比較的時事ネタにも強い。次のように質問してもちゃんと機能してくれる。

  • 時事ネタに関する質問にも答えてくれる

    時事ネタに関する質問にも答えてくれる

当初こうした時事性はChatGPTでは苦手だった。しかし現在はChatGPTもCopilotのように時事ネタを扱えるようになっている。ChatGPTを提供しているOpenAIとMicrosoftには強い関係があるため、相互に技術を取り込んで機能を進歩させている。

使い方その(2) Windowsの設定を変更する使い方

もうひとつの使い方はWindowsを操作するものだ。次のスクリーンショットでは「ダークモードに変更してください。」と命令している。

  • 「ダークモードに変更してください。」と命令

    「ダークモードに変更してください。」と命令

先ほどは検索中の表示があった部分に、「使用中: Windows Settings」(6)という表示が行われていることがわかる。情報検索ではなく「設定アプリケーション」を使ってWindowsの設定変更を行おうとしていることがわかる。

そして(7)にダークモードに切り替えるかどうかの「はい」「いいえ」ボタンが表示されている。

「はい」を押すと次のようにWindowsのモードが「ダークモード」に切り替わる。

  • ダークモードに切り替わったWindows 11

    ダークモードに切り替わったWindows 11

次のスクリーンショットはライトモードに戻すために「元のモードに戻してください。」と命令している。

  • 「元のモードに戻してください。」と命令

    「元のモードに戻してください。」と命令

「はい」を押すと元のモードに戻る。

  • ライトモードに戻ったところ

    ライトモードに戻ったところ

どこまで設定変更が短縮化されるかはケースバイケースだ。たとえば「ディスプレイの解像度を下げてください。」と命令すると、次のスクリーンショットのように設定アプリケーションを起動するかどうかを尋ね、そのあとの設定変更については説明に従ってユーザ本人が行うように促している(9)。

  • 「ディスプレイの解像度を下げてください。」と命令した場合

    「ディスプレイの解像度を下げてください。」と命令した場合

起動してくる設定アプリケーションを表示される説明に従って自分で操作して設定を変更する。

  • 起動してきた設定アプリケーション

    起動してきた設定アプリケーション

  • 説明どおりにたどり着いた先で解像度を変更

    説明どおりにたどり着いた先で解像度を変更

似たような質問であっても、Windowsの設定変更ではなく情報検索になることもある。たとえば次のスクリーンショットでは「ディスプレイの解像度を教えてください。」と命令しているものの、解像度が表示される代わりに検索を行って生成された解像度を表示するための操作方法が表示されている。

  • 「ディスプレイの解像度を教えてださい。」と命令した場合

    「ディスプレイの解像度を教えてださい。」と命令した場合

今のところWindowsのどの設定がCopilot in Windowsから操作できるのかの包括的なリストのような資料は提供されていない。Copilot in Windowsは執筆時点でもプレビュー機能であり、Microsoftはどこまで対応させるか模索しているのではないかと見られる。

Windowsの操作や設定変更は今後増える可能性が高い

執筆時点でCopilotを経由してWindowsを操作できる内容や設定変更はある程度限られたものだ。しかしMicrosoftはCopilotを重要な機能と位置づけていることから、今後随時対応する範囲を広げていくことが予測される。現在は数ステップ踏む必要のある部分が、徐々に1ステップで行えるといった具合により扱いやすく変わっていくものと考えられる。

このあたりは流動的だが、追加された機能が判明した時点で随時取り上げていく。馴れていけば設定アプリケーションやコントロールパネル、PowerShellからコマンドを使うといった従来の使い方よりも、Copilotに命令する方が扱いやすいということが増えてくる。

付録: ショートカットキー

ショートカットキー 内容
「Windows」+「C」 Copilot in Windowsの表示・非表示を切り替え

付録: 対応バージョン

OS バージョン
Windows 11 Windows 11, version 22H2以降
Windows 10 Windows 10, version 22H2以降のProおよびHome

参考