私は新卒でWeb系のベンチャー企業に入り、現在4年目を迎えました。業務としてはマーケティングを行っております。本連載では、そんな4年目の自分が実践してよいと感じたビジネスの方法などをお伝えしていきます。今回のテーマは「タスク管理」です。
マルチタスクが当たり前の現代人へ
現代の社会人はかなり忙しいと言われています。それは、ビジネスで活用できるツールが増えたことによって、従来よりも多くのコミュニケーションや管理ツール、ルールが増えてしまったからです。
タスクを1、2つしか持っていないビジネスマンはほぼいないでしょう。優秀な人になると、1度に10以上のタスクをさばこうと頑張っています。
しかしそれでは「あ、あれ忘れてた!」と、タスク漏れが増えてきてしまいます。「ある、ある」と思った方も多いのではないでしょうか。有名なエビングハウスの忘却曲線によると、人は1度覚えたものを20分後には42%忘れ、1時間後には56%忘れ、1日後には74%忘れてしまうとのことです。
人間は忘却する生き物というベースから考えると、タスクを書き出しておくことが必要となります。よく紹介されるタスク管理の方法と言えば、ポストイットなどの付箋を活用して、タスクのTODOを管理したり、優先度を可視化したりするというものです。これは有効であり、私も「すぐ行う必要はないが、今週中くらいに済ませなければならないタスク」などに対しては使うことがあります。
しかし、付箋管理法にはどうしても付箋とペンが無いとどうしようもないという欠点もあります。実際、周囲を見ていると、紙とペンよりもスマートフォンを持っている人が圧倒的におおく、1日に紙に文字を1回も書かないという人もいます。
そこで、現代人に即したTODO管理のためのツールとして行き着いた先が、Trelloというサービスです。
Trelloの基本的な使い方
TrelloはPC・スマホ(ブラウザ)とスマホのアプリで原則無料で利用可能です。
使い方は直感的で、まずタスクのカテゴリ(未着手、着手中、完了など)を決め、そこにぶら下げるようにタスクを付箋のようにどんどん書き出していきます。これが付箋の代わりになります。
さらにそのタスクには、詳細説明書き欄やラベル、期限の設定をすることができるので、いつ、どのラベルのタスクがあり、どのようなタスクなのかをPCやスマートフォンで一括管理できます。Webサービスなので、アカウントが合えば、どのPCでもどのスマートフォンでも問題ありません。
タスクのカテゴリ(未着手、着手中、完了など)が変わったら、ドラッグ&ドロップでカテゴリを移動させれば一覧管理が簡単にできます。これは、かなり重宝します。
筆者流「Trelloの使い方」
このように、さまざまなことができるTrelloですが、自分流ルールを決めて運用していくのがベストです。以下、私の使い方を紹介しましょう。
まずラベルの扱いですが、タスクの種類別、重要度別にラベルを作成しています。重要度は「高・中・低、今日中」とし、その他ブログ系のタスク、読書、資格取得系などとしてタスクを分けるようにしています。色で分けているのも重要です。
次に期限設定です。期限設定は、タスクを入れる際には必須で行います。というのも、人は締切がないと動きません。そこで、締切を必ず指定してからタスクの着手に取り掛かるようにします。
このタスク管理と同時に、デスクトップ通知やTrelloのカレンダー機能でカレンダー風に確認することも可能です。また、自分が使っているカレンダーアプリと連携することもできます。私の場合、MicrosoftのOutlookを使っているので、Microsoft Flowから設定が可能です。
上記のポイントを以下にまとめました。このような設定をするだけで、どうでもいいタスクが顕在化し、本当に処理が必要なタスクに注力していくことが可能になります。
- カテゴリを設定
- タスクを付箋のようにどんどん追加する
- ラベルをタスクごとに付ける
- 期限を必ず設定する
- (余力があれば)デスクトップ通知やカレンダーとの連携
Trelloはなぜ若者に人気なのか
このTrelloですが、若者に人気な理由が2つあると思います。
1つ目の理由はシンプルさです。今の若者は多くの効率化ツールに囲まれています。特に個人間では、多機能なツールではなく、できることを絞ってシンプルな使いやすさを追求したツールが使われています。
Trelloは最初に設定をしてしまえば、あとはタスクをテキストで入力してラベルをつけ、いつまでにやる必要があるのかを決めると作業完了です。それ以上の作業は不要です。このシンプルさが若者に受けているのだと思います。
2つ目の理由はマルチデバイス対応です。この手のサービスはほぼマルチデバイスで使えますが、TrelloはスマートフォンでもタブレットでもPCでも好きな時に好きなデバイスでタスクを確認・追加・変更ができます。
若者はスマートフォンのUX(ユーザー体験)を重視しますが、TrelloはスマートフォンのUXが優れています。手軽にサクッとタスク管理ができるこのサービスは今後も伸びていくと考えられます。
今回は、タスクに追われるビジネスマンにおススメのTrelloを紹介しました。私は仕事とプライベートのどちらでも使っているくらい重宝しています。Trelloは無料なので、「自分のタスクがごちゃごちゃになっている!」という方は試していただき、ビジネスに活用していただければと思います。