数週間前、デイビット・シュワルツバーグ(David Schwartzberg)はブログで、「依然として多くのユーザがWindows XPを使い続けている理由」を取り上げています。このブログ記事では、「企業がクラウドへの移行を始めた頃、最も広く普及していたデスクトップOSがWindows XPだったからだ」と解説しています。10年前、Windows XPデスクトップ向けに開発されたソフトウェアは、現在もクラウド上で稼働しています。その結果、Windows XPの寿命を延ばすことになり、XPに満足しているユーザはコストをかけてわざわざ他のOSに移行しようとは思わないわけです。

筆者も、これが大きな理由だと考えています。Microsoftのサポートがなくなった現在でも、多くのユーザがアップグレードに消極的です。最近実施された調査によると、現在も世界中のパーソナルコンピュータの30%でWindows XPが稼働しています。また、別の調査では、Windows XPユーザの数は全世界で2億人を超えるとされています。この数値には、Windows XP Embedded製品のユーザは含まれていません。この製品も次のようにサポート終了が予定されています。

Windows XP Professional for Embedded Systems … 2014年4月8日
Windows XP Embedded Service Pack 3 (SP3) … 2016年1月12日
Windows Embedded for Point of Service SP3 … 2016年4月12日
Windows Embedded Standard 2009 … 2019年1月8日
Windows Embedded POSReady 2009 … 2019年4月9日

では、どのようなユーザ層がWindows XPをまだ使用しているのでしょうか?

民間企業の現状把握は難しいのですが、ある投稿のスレッドからコメントをいくつかご紹介しましょう。

意思決定の担当者は、「XPよりも緊急な問題があるので、Windows XPからのアップグレードは必要ない」と判断しました。私が出来ることは、アドバイスすることと、運を天に任せることしかありません。
生徒のマシンのおよそ80%がXPマシンです。少なくとも今後数年間はこの状態が続くでしょう。
先週の金曜日、最後のXPマシンの交換と廃棄作業が完了しました。週60時間以上作業しながら2400kmを移動し、ニューイングランドにたどり着きました。くたくたです。1月から200台を超えるマシンのアップグレードと交換を行ってきましたが、これは社内のマシンの20%に相当します。
XPマシンが多いのには驚きです。500人のユーザの半分がXPを使用しています。
数年前にLinuxへのアップグレードが完了していますから、まったく問題ありません。

Windows XPをまだ使用しているユーザは、マシンのセキュリティを向上する方法として次のような対策を講じることができます。

  • サードパーティのセキュリティソフトウェアを実行する。少なくともあと1年、XPのサポートを継続したい場合には、さまざまなセキュリティアプリが提供されているので、これを利用することができます。アプリをチェックし、XPの使用をどの程度継続できるのか検討してください。
  • XPマシンをネットワークから切断する。安全を100%保証できるわけではありませんが、ある程度の効果はあります。これは、他のインターネットユーザにも歓迎されるでしょう。
  • Internet Explorer以外のWebブラウザを使用する。ChromeとFirefoxがお勧めです。
  • 権限を制限したアカウントを使用し、管理者アカウントを無効にする。
  • HyperVやVirtualBoxなどを実行するハードウェアがある場合は、XPシステムを仮想化する。
  • ネットワーク境界のセキュリティを保護する (バラクーダネットワークスにお任せください)。

Windows XPマシンのセキュリティ保護については、Eli the Computer Guyが詳しい情報を発信しています。

Windows XPサポート終了
2014年4月8日以降のWindows XPサポート
Windows XPがついにサポート終了…なのか

※本内容は 2014年5月6日 So who's still running Windows XP? を翻訳したものです。

クリスティーン・バリー(Christine Barry)(バラクーダネットワークス、チーフブロガー)

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』5月26日付の記事の転載です。