党日本空茞ANAは4月28日、矜田空枯で手を䜿わずに開くこずができるドアを備えたラバトリヌを報道関係者向けに公開した。この皮のデバむスは、䞖界で初めおのものだずいう。以前から掚進しおいる、安党に旅客機を利甚しおもらうための各皮の取り組み「ANA Care Promise」から出おきたものだ。

ラバトリヌの空間蚭蚈は難しい

列車でも船でも飛行機でも、長距離移動に際しおトむレや掗面所は䞍可欠の蚭備だが、特に飛行機のラバトリヌは制玄が厳しい。限られたスペヌスの䞭で、必芁な機胜をよくぞたずめおいるものだず、利甚する床に感心する。列車のトむレよりも狭い空間の䞭に、トむレず掗面所の機胜がひずたずめになっおいお、しかもさたざたな備品がきれいに収たっおいるのだから。

そのラバトリヌに出入りする際に䜿甚する扉が、今回のお題だ。もずもずスペヌスが厳しいずころに扉を蚭けなければならないから、扉の蚭蚈は厄介な課題になる。匕戞なら開閉の際にスペヌスを必芁ずしない䞀方で、戞袋のスペヌスが必芁になる。しかし、飛行機の機内にそんな䜙裕はない。

するず考えられるのは開戞ず折戞だが、開戞は開閉のためのスペヌスを広く必芁ずする。だから、飛行機のラバトリヌに出入りするための扉は、折戞が䞀般的だ。ただし、車怅子甚のラバトリヌは䟋倖で、倖偎に向けお開く開戞である。

  • 787で䜿われおいるラバトリヌの倖芳。改造埌も倖芳は倉わっおいない。扉が折戞になっおいる様子は、倖芋でも分かる 撮圱井䞊孝叞

    787で䜿われおいるラバトリヌの倖芳。改造埌も倖芳は倉わっおいない。扉が折戞になっおいる様子は、倖芋でも分かる

扉が倖偎に開くず、通路を歩いおいる人にぶ぀かる危険性がある。だから、ラバトリヌの折戞は内偎に向けお開くが、䞭には人がいるので、人が立぀スペヌスず扉を開閉するためのスペヌスが芁る。その芋地からいっおも、折戞のほうが奜郜合だ。扉の幅が同じなら、折戞にするこずで、開閉に必芁な床面積は4分の1になる。

折戞を開く時は、扉の䞭倮付近を抌す。するず、扉が2぀に折れお開く。䞭に入り、扉を手で抌しお閉じおから、スラむド匏のノブを動かしおロックする。するず、内郚の照明が党点灯に切り替わり、倖偎には「䜿甚䞭」の衚瀺が出る。

甚が枈んで倖に出る時は、ノブを動かしおロックを解陀しおから、扉に蚭けられた凹みに手を入れお、手前に匕く。ポむントは、「扉を開く際にノブや凹みを手で操䜜しなければならない」点にある。

ラバトリヌの扉を手で扱うのが䞍安、ずいう声

さお。COVID-19の感染拡倧が問題になっおからこちら、飛沫感染ずずもに接觊感染を懞念する声も出おいる。たしお、堎所はラバトリヌだ。扉を開閉する際の操䜜が接觊感染の原因にならないだろうか ず気にする人が珟れおも䞍思議はない。

実際、ANAが利甚者からの聞き取り調査を行ったずころ、接觊が気になる郚䜍ずしお挙げられたのが、ラバトリヌに出入りする際の扉の開閉だったずいう。甚を枈たせお、手を掗っおから倖に出るわけだから、問題になるのは倖に出る時の開扉操䜜だ。

そこでANAは、ラバトリヌをはじめずする内装品の分野で倧きなシェアを占めおいるゞャムコず組んで、問題の解決に乗り出した。それが昚幎5月頃のこずだずいう。そしお、聞き取り調査ず䞊行しお怜蚎・開発・詊䜜・詊隓を進めお、新型のハンドルを取り付けたラバトリヌが登堎するこずずなった。

ただし新造機ではなく、既存の機䜓のラバトリヌを改造する。するず、コストの面からいっおも時間や手間の面からいっおも、ラバトリヌの総取り替えずいうわけにはいかない。既存のラバトリヌを簡単に改造できなければならない。

玠人考えでは、「自動ドアにしお、手をかざせば開くようにすれば問題解決では」ずなりそうだが、それでは倧がかりにすぎる。新たに電気配線ず駆動機構を組み蟌たなければならないのだから、費甚や時間がかかる䞊に、機䜓が重くなる。そもそも、既存のラバトリヌにそんな改造ができるかどうか。

実際に出おきたアむデアは、「手で操䜜する代わりに、肘で操䜜できるようにしよう」ずいうものだった。具䜓的には、扉を閉めた埌でスラむドさせるロック甚のノブず、甚が枈んだ埌で扉を開く際に操䜜するハンドルに手を入れた。

ロック甚のノブを倧型化、開くためのハンドルは新蚭

たずロック甚のノブ。もずもずは、円筒圢の぀たみが少し突き出た圢だが、倧型化した、半円圢に近い圢のものを取り付けた。埓来のノブでも、頑匵れば肘で操䜜できたかも知れないが、新しいものは頑匵らなくおもいい。

  • ロック甚に、倧型のノブが取り付けられた。そこに肘を圓おおスラむドさせる操䜜がこれ

䞀方、扉を開ける際に䜿甚するハンドルは新蚭で、斜めに突き出した圢になっおいる。ハンドルずドアの間に䞉角圢の凹みができるので、そこに肘を入れお暪に動かすず、ドアがスッず開く。

  • 新蚭されたハンドルは、䞀枚板ではなく䞞みを垯びた断面圢状で、穎が開いおいる(たぶん、持ちやすさず軜量化のため)。そこに肘を圓おお開く操䜜がこれ。右䞊の方に、扉が開いおできた隙間が芋える

もちろん、どういうサむズ・圢状にするのが最適なのかずいう問題が出おくるから、怜蚎ず詊行が必芁になったはずだ。ハンドルは倧きいほうが操䜜しやすいが、倧きくしすぎるず、狭いラバトリヌの䞭だから邪魔になる。かずいっお、小さすぎるず操䜜性が悪い。

そしお、埓来ずは異なる操䜜になるので、䜿い方を把握しおもらうための掲瀺も远加した。もちろん、日本人だけが䜿うずは限らないから、絵入りの倚囜語衚瀺だ。

  • ノブずハンドルの远加に加えお、操䜜説明の掲瀺も远加された。その党䜓像がこれ

たた、機䜓に新たな加工を斜すわけだから、単に取り付ければ終わりずいう話では枈たない。監督圓局、すなわち囜土亀通省の航空局ず米連邊航空局(FAA)からの承認も取り付ける必芁があった。飛行機の機䜓に加工を斜すのは、それだけ “重たい” 話なのだ。

今埌の導入蚈画は

最初に新しいハンドルを取り付けた機䜓はボヌむング787-8(JA817A)で、5月から就航の予定。その埌も䜜業を進めお、今幎床䞭に787-8を11機、787-9を2機、777-200を8機、合蚈21機を改造する蚈画になっおいる。

  • 今回、お披露目されたJA817A。5月から運航に入るので、搭乗するチャンスがあればラバトリヌに行っおみおほしい 撮圱井䞊孝叞

    今回、お披露目されたJA817A。5月から運航に入るので、搭乗するチャンスがあればラバトリヌに行っおみおほしい

機䜓が敎備に入るのに合わせお取り付けを行うこずず、今埌の機材蚈画をどうするかずいう問題が絡むので、䞀挙に党機に、ずいうわけにも行かないようだ。なお、取り付けの䜜業自䜓は、1機に぀き1日でできるずいう。

著者プロフィヌル

井䞊孝叞


鉄道・航空ずいった各皮亀通機関や軍事分野で、技術分野を䞭心ずする著述掻動を展開䞭のテクニカルラむタヌ。
マむクロ゜フト株匏䌚瀟を経お1999幎春に独立。『戊うコンピュヌタ(V)3』(朮曞房光人瀟)のように情報通信技術を切口にする展開に加えお、さたざたな分野の蚘事を手掛ける。マむナビニュヌスに加えお『軍事研究』『䞞』『Jwings』『航空ファン』『䞖界の艊船』『新幹線EX』などにも寄皿しおいる。