Cohesity Japan(以下、コヒシティ ジャパン)は3月24日、2026年1月13日付で日本法人の代表執行役員社長に就任した田中良幸氏の紹介を兼ねた記者説明会を開催した。
田中氏はこれまで、約30年にわたってグローバルテクノロジー企業において日本事業の拡大と変革をけん引してきた。特にエンタープライズ市場で成長する日本法人の組織や、強力な顧客・パートナーシップの構築を得意とする。
直近ではEverpure(旧 ピュア・ストレージ)日本法人の社長を務め、売上と組織規模の拡大に貢献した。
田中氏が今回コヒシティ ジャパンの社長に就任したことで、AIを活用したデータセキュリティによるAI時代のエンタープライズレジリエンスのさらなる市場展開を推進するとのことだ。
同氏は説明会に先立ち、「コヒシティはこれから日本市場に相当な力を入れていく予定であり、その先導役として私が着任した。私は複数のグローバルIT企業の日本代表を務めてきた経験があるので、当社が日本市場に注力するタイミングで縁があり入社することになった」とコメントしていた。
コヒシティのデータ保護プラットフォームにNVIDIAも注目
コヒシティは2013年に、Googleのファイルシステムの開発をリードした、Nutanixの共同創設者でもあるMohit Aron氏によって設立された。その後、2024年コヒシティがベリタスのデータ保護事業を統合して同事業をベリタスから切り離し、"新生コヒシティ"として歩み始めていた。
「Softbank、Amazon、HPE、Cisco、NVIDIA、IBMなど多くの投資会社が出資していることが、同業の中でも当社の大きな特徴になっている」(田中氏)
また、競合他社と比較して、売上高に対する投資額の割合の高さも同社の特徴だという。同社によると、業界の平均と比較して研究開発に約2倍の投資を行っているとのことだ。
同社はデータセキュリティに関するエコシステムの拡大にも積極的だ。公開しているだけでも、CISCO、CROWDSTRIKE、CYBERARK、CYERA、Google、Microsoft、okta、paloalto、semperis、splunk、tenable、WIZ、zscalerなどが名を連ねている。
NVIDIAとも生成AI機能強化に向けた協業および投資拡大を発表しており、NVIDIA NIM microservicesを利用してNVIDIA AI EnterpriseをCohesity Gaiaプラットフォームに統合することで、組織が生成AIとデータを安全に利用できるような仕組みを支援する。
国内のエンタープライズに迫る2つのリスク
田中氏は続いて、同社が実施した日本市場のサイバーレジリエンスに関する調査結果を紹介した。この調査によると、日本企業の98%が「サイバー攻撃後にバックアップからデータを復旧するのに24時間以上かかった」と回答しており、11%は1週間以上を要したことが明らかになった。
サイバー攻撃の被害を受けた組織の88%が「身代金を支払った」と回答したほか、46%の組織は1億5400億円以上を支払ったという。また、85%がサイバー攻撃による収益への影響を報告しており、40%は顧客への中程度または深刻な影響を経験したことが明らかになっている。
サイバー攻撃の高度化や複雑化に加えて、近年はAI導入によるリスクも指摘されている。AIや自動化が企業の変革の中心となる中で、多くの組織はAIプロジェクトがリスク許容度を超えるペースで進展している。
特にAIエージェントは複数のシステムを横断して作業を遂行するため、誤判断や悪意のあるプロンプトによる影響も大きい。AIにまつわるインシデント対応はエージェントを停止するだけでは不十分であり、事後の監査や復旧が伴わなければ事業を戻すことは難しい。
こうした課題に対し、コヒシティ ジャパンはエンタープライズAIレジリエンス戦略を提案する。これは、組織内のすべてのデータを効率的かつ安全に管理するデータプラットフォームを中心に、AIインフラストラクチャの防御とAIエージェントのリスク対策を両立し、信頼できるAI活用を支える、という戦略だ。
コヒシティは日本市場でブランディングを強化、田中社長の4つのコミットメント
田中氏は国内のエンタープライズ企業のデータマネジメントを支援するため、4つのコミットメントを示した。
まずは国内でより親しみやすくするため、日本法人の社名をCohesity Japan(アルファベット表記)からコヒシティ ジャパン(カタカナ表記)へと変更する。以前のアルファベット表記は、顧客やパートナー企業から「読みにくい」「縦書きにしづらい」といった指摘もあったそうだ。
2つ目は、日本市場でブランディングを強化するための投資を強化する。具体的には、メディアへの露出の増加、デジタル広告の掲出、キーイベントへの出展などが予定されている。
3つ目はパートナーシップの強化だ。クラウドやオンプレミスを問わずにデータプラットフォーム上でデータを保護するソリューションのほか、データ保護領域ではSemperisとのIDレジリエンス強化、デーセキュリティ領域でのService NowおよびDatadogとの連携を強化。データインサイト領域においては、Cohesity Gaia認定ハードウェアのパートナーと日本市場を開拓する。
4つ目として、同社のソリューションを体験するための特別オファーを展開する。最小で10テラバイトから導入できるサイバーレジリエンス対策パッケージを「金額は言えないが超破格の値段」(田中氏)で提供するという。
また、最小250ユーザーから導入できるMicrosoft 365向けのソリューションも特別価格で提供するとのことだ。
加えて、他社製品からのリプレースを促進するため、Cohesityソリューションを3年間利用することを前提に、すでに利用中の競合ソフトウェア費用を1年分負担するキャンペーンなども開始する。





