日立製作所は3月12日、物流センター全体のマテハン機器をフィジカルAIへ進化させる搬送計画最適化AIエンジン「LogiRiSM」を、HMAX Industryのラインアップとして提供開始した。AIによって複数の搬送機器をリアルタイムに連携・制御し、仕分け業務の生産性を従来比で約4倍に向上させるとしている。
「LogiRiSM」は、自動倉庫や中量棚、パレット、AGV(無人搬送車)などの複数のマテハン機器の状態をリアルタイムに把握・予測し、最適な搬送計画を自動立案するAIエンジン。WCS(倉庫制御システム)と連携することで、従来方式(カートピッキング)比で約4倍の生産性向上を実現するとしている。
同エンジンは、従来のGTP(Goods to Person)方式に加え、注文ごとの集品箱をAGVで作業者のもとへ直接搬送するOTP(Order to Person)方式を組み合わせた搬送に対応。AGVが複数の保管設備に立ち寄る「マルチアクセスピック」により、作業者の歩行やピッキング後の荷合わせ作業を削減できるという。
また、日立独自のAI最適化エンジンがオーダーの投入順序やAGVの搬送ルートをリアルタイムに制御し、設備や作業者の待機時間を最小化。同一商品について複数オーダー分をまとめて取り出す「トータルピッキング」にも対応し、自動倉庫からの商品搬送回数を抑制するとともに、初期投資の低減にも寄与するとしている。
さらに、コンベアなどの固定設備への依存度を下げ、AGV主体の搬送とすることでレイアウト変更の自由度を高め、スモールスタートから大規模物流センターまで幅広いニーズに対応可能としている。
近年、物流業界では労働力不足や高齢化が課題となっているほか、EC市場の拡大による多品種少量化により倉庫内作業は複雑化している。日立はこうした課題に対応するため、自律的な搬送制御技術とAI最適化を組み合わせた同エンジンを開発したとのことだ。
