Microsoftは2月11日(米国時間)、「Understanding AI search: A guide for modern marketers|Microsoft Advertising」において、「(PDF) AI検索を理解する:マーケターのための実践ガイド(改訂版)」を公開した。

これはAIを活用した情報検索環境の変化に対応するマーケティング担当者向けの最新ガイド。2025年に初版を発行して以来、生成AIの進化速度は加速し、情報の探し方や企業の露出機会は大きく変化している。今回の改訂版はこれら変化を踏まえ、現在のAI検索の仕組み、前回ガイドからの変更点、担当者が成果を上げるための今すぐ実践可能なアクションなどを解説している。

  • Understanding AI search: A guide for modern marketers|Microsoft Advertising

    Understanding AI search: A guide for modern marketers|Microsoft Advertising

AIチャットボットで検索行動に変化

Microsoftは、2026年に入ってから企業との対話を重ねる中で、マーケティング担当者が抱える共通の課題に触れる機会があったという。課題とは差別化されたセールスポイントの確立で、マーケティング担当者たちは急速に変化するAI環境において製品の露出機会を増やす方法を模索していたようだ。

この背景には、Web検索に対応したAIチャットボット(エージェント)の登場に伴う情報収集手法に変化があり、従来の検索行動とは異なる流れが生まれ、企業がどのように情報を届けるかを再検討する必要に迫られたことがある。ユーザーが検索結果を踏まえて複数のサイトを比較する従来型の行動から、AIが質問に直接応答する形式へ移行しつつあるため、企業の情報がどの段階で参照されるかが重要になっている。

改訂版ガイドの概要と今後の方針

改訂版ガイドでは、まず生成AIの基盤となる大規模言語モデルの仕組みを整理している。モデルがどのように外部から情報を取り込み、どのような情報を扱えるかを理解することが、企業の情報発信を最適化するうえで欠かせないためだ。その基盤となる技術「検索拡張生成(RAG: Retrieval Augmented Generation)」を説明し、AIが回答を構築する際の流れを段階的に示している。

企業の情報がAIの回答に取り込まれる経路についても整理している。広告枠を通じて表示される場合と、自然な形で回答に組み込まれる場合があり、後者ではAIが複数の情報源を参照しながら回答を組み立てる。モデルが保持する基礎知識、外部から取得する情報、構造化されたデータなどが組み合わさるため、企業側にはそれぞれの段階に適した情報提供が求められる。

文章の書き方についても、従来のSEO対策とは異なる視点が必要になる。単語の選び方だけでなく、文章の構造や表現の明確さがAIの理解に影響するため、情報を整理しやすい形で提示することが重要になる。ガイドでは、AIにとって把握しやすい文章構造のヒントを示し、担当者が実務で活用できるような工夫がなされている。

さらに、今回の改訂版には複数の専門家が参加し、現場で得られた知見を共有している。国際的に活動するSEOコンサルタントやAI活用の担当者、企業の検索戦略を担う実務者などが意見を寄せ、AIを活用した情報探索環境で企業がどのように存在感を保つかについて多角的な視点を提供する。

Microsoftは、AIを活用した情報探索の仕組みが今後も変化し続けると見ており、企業がこの変化に適応できるように実用的な情報をこれからも提供していく方針だ。今回のガイドは、変化の大きいAI環境で企業が自社の情報を適切に届けるための基盤となる内容をまとめたものであり、担当者の参考資料として活用することが望まれている。