エクサと日本IBMは2月16日、AIパートナーシップを締結し、企業の基幹システムのビジネス価値向上を目指したモダナイゼーションソリューションを共同で推進することに合意した。合意にもとづき、IBMが提供するAIエージェント駆動のエンタープライズ向け開発支援パートナーツール「IBM Bob」を活用し、エクサのモダナイゼーションソリューション「EXERA」を高度で利便性の高いサービスへ強化するという。
AIパートナーシップ締結の背景
企業の基幹システムを長年支えてきたメインフレームは、最新世代でも高度なセキュリティ、拡張性、可用性を備え、IT基盤として活用されている。また、メインフレーム上で稼働するソフトウェアには企業の業務プロセスやノウハウが蓄積されており、重要な知的資産となっている。
一方で、データ活用の高度化やAI技術の急速な進展、競争環境の変化により、企業はビジネス価値を最大化できる、柔軟なシステム環境へ変革するとともに、運用コストも最適化していく必要性が高まっている。
しかし、基幹システムの更新では業務特性やアーキテクチャ特性をふまえた、適切な最新化(モダナイズ)を行わないまま刷新を進めてしまうと、開発工数の増大や性能低下といったリスクにつながるという。
こうした課題に対応し、企業の基幹システムを、ビジネス成長を支える持続可能で拡張性の高いITインフラへと進化させるため、両社はIBMが提唱する「ハイブリッド・バイ・デザイン」の基本思想にもとづき、両社の知見と技術を結集した新しいモダナイゼーションソリューションを共同で推進する。
ハイブリッド・バイ・デザインは、ITアーキテクチャを常に進化できる形へと最新化する手法であり、基幹系システムのすべてを一律に刷新・移行するのではなく、業務特性とアーキテクチャ、技術特性を適材適所で採用し、段階的な移行方法を選択することで、将来に向けてコストを最適化しつつ、柔軟性の高いシステム構成の実現を目指す。
パートナーシップの概要
両社のモダナイゼーションソリューションでは、エクサが20年以上にわたり培ってきたモダナイゼーションメソドロジー・ツール群に加え、IBM Bobを組み合わせる。IBM BobはAIエージェントを活用し、ソフトウェア開発ライフサイクルの各フェーズ、設計・コーディング・テスト・モダナイゼーションを効率的に支援する統合開発環境(Agentic AI based IDE)となる。
両社は、効率的に既存のIT資産の構造やビジネス・ロジックを解析し、ハイブリッド・バイ・デザインの基本思想にもとづく更新戦略を策定するとともに、保守・拡張性の高い最新アーキテクチャに導く高品質な再構築プロセスを支援するとのこと。
これにより、モダナイゼーションプロセスの短縮と高品質なシステム変革プロセスの実現を通じて、企業が迅速に価値を創出し、業務パフォーマンスを向上させることを支援する。また、最新の開発手法やツールを取り入れた開発プロセスへと刷新することで、多様なスキルレベルの幅広いエンジニアがそれぞれの専門性を発揮できる環境を整備し、人材不足への対応とシステム運用の持続性と拡張性の向上を図る考えだ。