ゴウリカマーケティングは2月13日、都内でリブランディング発表会を開催した。発表会では、同社代表取締役社長CEOの岡本賢祐氏が説明を行った。

販促DXに特化するゴウリカマーケティング

同社は企業のマーケティング活動、特に販促・店頭業務領域における効率化と効果最大化を支援するマーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)企業だ。2010年代初頭にコニカミノルタの社内新規事業としてスタートし、2015年に日本国内で本格的にサービス提供を開始した。

2023年6月にはMBO(Management Buyout)を実施し、コニカミノルタグループから独立したスタートアップとして事業を展開。ミッションとして「人に寄りそう合理化で、世界をもっと自由に、もっとゆたかに。」を掲げている。

主力サービスは、マーケティング業務のDX推進を担うコンサルティングサービス「Magonote(マゴノテ)」シリーズを中心に、販促業務管理クラウド「Go Works」、リアル店舗の購買行動を可視化する「Go Insight」、データ分析支援の「Go Analytics」の4つのサービス群で構成されている。

これらは個別導入も可能だが、販促物の企画・制作・管理・分析までを一気通貫で支援できる点に強みがある。ブラックボックス化しがちな販促活動をデータで見える化し、マーケティングROIの最適化を実現することが同社の提供価値となっている。現在は、消費財メーカーや製薬会社、小売業など、リアル店舗を重要な接点とする大手企業を中心に導入が進んでいるという。

説明会の冒頭に岡本氏は、OECDの調査結果を引き合いに出し「日本の労働生産性は最低レベルで社員の熱意も140カ国中で最下位のレベルであり、戦略やツールを導入すれば良いという話ではない。やはり、生産性を向上させるには、それを実行できる人材が必要であり、当社は結果が出る仕組みを提供している。ポイントは“誰でもできる仕事"ではなく“専門的定型業務"だ」と話す。

  • ゴウリカマーケティング 代表取締役社長CEOの岡本賢祐氏

    ゴウリカマーケティング 代表取締役社長CEOの岡本賢祐氏

「専門的定型業務」とは、知識や経験は必要だが手順がある程度決まっている業務を指す。たとえば、データ突合・確認や定型的な資料作成、進捗管理などが該当する。

  • 「専門的定型業務」

    「専門的定型業務」の概要

同社では、こうした業務に課題を抱える企業に対して、常駐の「スペシャリスト」、専用AIや業務など「テクノロジー」、業務に必要な「パートナー網」を仕組み化し、企業に提供しているというわけだ。

  • 専門的定型業務に対し、サービスを提供

    専門的定型業務に対し、サービスを提供

調査で判明した「専門的定型業務」が生産性を阻む実態

では、専門的定型業務の課題とはどのようなものなのだろうか。同社では1月下旬に日本の製造・物流、卸売・小売、金融の大企業におけるビジネスパーソン(営業、マーケティング、企画、人事)1020人を対象に「業務時間の使い方と生産性に関する調査」を実施。

調査では、業務内容を「コア業務」(企業や組織の価値創出に直結する注力すべき業務)、「定型業務」(専門的な知識や高度な判断を必要とせず手順を進めることで対応可能な業務)、専門的定型業務の3つに分類し、業務実態を明らかにした。

まず、業務時間の内訳ではコア業務が48.8%、専門的定型業務が25.7%、定型業務が25.5%となり、専門的定型業務と定型業務を合わせたノンコア業務は全体の51.2%を占め、就業時間の約半分が注力すべき付加価値の高い業務以外に費やされていないことが判明した。

  • 専門的定型業務は25.7%を占めている

    専門的定型業務は25.7%を占めている

役職が下がるほどノンコア業務の比率が高まる傾向が見られたほか、経営者・部長クラスの約8割が「部下にもっとコア業務に集中して欲しい」と回答。結果として、経営層や管理職の多くが、現場におけるノンコア業務の多さを課題として捉えていることが分かったという。

また、専門的定型業務の解決手段として「AI・DX導入への期待」は78%、「外部の専門チームへの切り出し」が63.3%と続く。さらに、過去3年以内にAI・RPAなどのDXツールを導入した企業に、専門的定型業務の負担変化を尋ねたところ、「減少した」は21.5%にとどまり、「増加した」が32.7%、「変わらない」が45.8%となり、約8割(78.5%)が負担軽減を実感できていない状況だ。

  • AI・RPAなどのDXツールを導入しても効果を実感できていないという

    AI・RPAなどのDXツールを導入しても効果を実感できていないという

一方で、専門的定型業務は半数以上は他人に任せることができると考えている人は、全体の3分の2を占めている。そのため、AI・DX導入以外にも外部委託の活用(63.3%)が有効だと期待しているものの、企業で取り組むことで「外部委託の活用」は24%にとどまり、取り組み自体は限定的とのことだ。

調査結果を解説した、ゴウリカマーケティング 執行役員 CSOの劉曄氏は「AI・DX導入への期待は高い水準だったが、実際の効果との間に大きな乖離があることが浮き彫りになった。ツールやシステムを導入しても効果を感じることができていないことが実態だ。生産性の向上で専門的定型業務に対する問題認識を強く持っているものの、有効な解決策を見出せていない状態にある」と指摘している。

  • ゴウリカマーケティング 執行役員 CSOの劉曄氏

    ゴウリカマーケティング 執行役員 CSOの劉曄氏

リブランディングで社名とサービスを刷新

こうした状況を鑑みて、岡本氏は「専門的定型業務は個人の努力に依存するのではなく、仕組み化していくことが非常に重要。生産性をデザインする企業が求められていると考え、エグゼキューションのインフラを構築するため、リブランディングを決定した」と力を込める。

今回のリブランディングでは、社名およびサービスを刷新。社名は、ゴウリカマーケティング株式会社から今年4月1日に「ゴウリカ株式会社」に変更し、サービス名はMagonoteシリーズから「GOALY」とし、「GOALY Marketing」「GOALY AI」「GOALY HR」とする。

  • 今年4月1日に「ゴウリカ株式会社」に変更

    今年4月1日に「ゴウリカ株式会社」に変更

  • サービスも刷新する

    サービスも刷新する

また、成果報酬型のBPaaS(Business Process as a Service)モデルを推進し、顧客における工数を削減しつつコスト削減を実現し、業務の高度化を目指す。岡本氏は「日本の生産性を世界No.1にできる1つの方程式だと考えている。ビジネスゴールに向かって目的達成思考でコンサルティングからDXまでを行う会社として、事業を展開していく」と決意を述べていた。