伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は1月より、安中市観光機構および関東広域観光機構と連携し、生成AIを活用した次世代観光案内サービス「観光AIコンシェルジュ」の提供を開始した。多言語かつ24時間対応で、旅行者一人ひとりに応じた観光情報を提示し、安中市における地域観光の課題解決や消費促進を支援するという。
2月25日にはオンラインセミナーも開催予定
「観光AIコンシェルジュ」は、関東広域観光機構によるDMP(データマネジメントプラットフォーム)分析で明らかになった、安中市が外国人旅行者の受け入れ環境整備や周遊・消費促進の面で課題を抱えている状況を踏まえ開発されたという。
観光客の滞在時間が比較的短く、地域内での周遊や消費が伸びにくい中、従来のFAQやパンフレット/Web情報だけでは、旅行者の多様なニーズや即時性に十分対応できない状況にあったという。特に安中市観光機構が主催する体験プログラム「廃線ウォーク」では、体験後に周辺の磯部温泉や飲食店/土産店などの情報提供が十分でなく、地域内での回遊につながりにくい状況があった。
観光AIコンシェルジュは、生成AIを活用して地域の観光資源や情報を横断的に案内する仕組みで、旅行者の興味関心/滞在時間/天候/移動条件などを踏まえ、飲食/体験/立ち寄りスポットを自然な会話形式で提示する。複数のWebサイトや案内所に分散していた情報を収集・統合し、効率的に提供するとのこと。
専用アプリのインストールは不要で、スマートフォンで二次元バーコードを読み取ることで専用サイトにアクセスできる。24時間対応かつ多言語対応により、営業時間や人手不足といった制約下でも情報提供を可能とし、混雑状況やイベント情報を考慮した案内を行う。
さらに、ふるさと納税や地域ECサイトへの導線を設けることで、滞在中だけでなく旅行後の購買にもつなげる。利用者との対話ログを分析し、旅行者の関心やニーズを把握することで、地域のマーケティングや商品企画、開発への活用も見込んでいるとしている。
今回の取り組みは、観光庁の「世界に誇る観光地を形成するためのDMO体制整備事業」における専門人材制度を活用し、関東広域観光機構が人材を登用して実施したものだ。地域DMO/広域連携DMO/IT企業が連携する観光DXの取り組みとして位置づけられるという。
今後3者は、安中市における観光施策の高度化を段階的に進めるとともに、他地域のDMOや自治体、観光関連事業者への展開も視野に入れる。地域の実情に即した導入や運用ノウハウを整備し、観光分野におけるDXの推進に貢献していくとしている。
なお、今回の取り組みに関連し、2月25日10時から「スモールスタートで始める観光DXの実践事例セミナー」をオンラインで開催する。セミナーでは、観光AIコンシェルジュの導入背景や活用事例を紹介し、自治体やDMO、観光関連事業者に向けて、観光DXを段階的に進めるためのポイントを共有するという。詳細はセミナーページを参照のこと。

