
力の論理にどう対応するか
『力の論理』が吹き荒れる。戦後80年かけて構築されてきた国際秩序が崩れ去ろうとしている。
米国トランプ政権が1月3日、突如、特殊部隊を使い、ベネズエラの首都カラカスに侵攻。マドゥロ大統領を夫人と共に拘束、米国に移送し、米国への麻薬密輸容疑で訴追した。
あまりの手際の良さに、世界中が驚かされたが、侵攻開始から5時間で作戦を終了させたことに、「まるでハリウッド映画を見せられたようだ」という声もある。
トランプ政権の今回の行動は、明らかに相手国の主権を侵し、国際法違反であるという意見が多い。しかし、5時間で作戦を終了させたこともさることながら、相手の防空システムを無力化させ、ピンポイントで大統領の居場所を突き止め、拘束し、米国に身柄を移すことができたということは、マドゥロ政権内部に〝手引き〟する人物がいたということであろう。
それだけ、マドゥロ政権は弱体化し、〝腐敗〟していたということか。マドゥロ政権もまた、政権が不安定化すると、反対派を徹底弾圧するというパターンである。それを嫌って他国へ亡命したり、迫害受けて避難した人が約800万人もいるというのも事実。
ベネズエラの人口約2800万人の3割以上が国を離れたというのは尋常ではない。反マドゥロ派は、今回のトランプ政権の行動を大歓迎し、支持している。 まことに、世の現実は複雑で、混沌としている。