真ん中のひときわ明るい星。そこから、一対の楕円(だえん)状のガスが、正反対の方向に延びている。いて座にある惑星状星雲「NGC6537」だ。「赤いクモ星雲」とも呼ばれる通り、一匹のクモのように見える。宇宙に巣を張り、輝く星々を捕らえて餌にしているのだろうか。

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    惑星状星雲NGC6537(欧州宇宙機関・ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡、NASA、カナダ宇宙庁、J.H.カストナー氏=米ロチェスター工科大学=提供)

惑星状星雲は、年老いて死にゆく星が赤色巨星から白色矮星(わいせい)へと変わりつつある天体だ。今回の画像は米欧とカナダのジェームズウェッブ宇宙望遠鏡が近赤外線によって捉え、米航空宇宙局(NASA)などが新たに公開した。これまでで最も精細な姿で、水素分子の放つ光がクモの足に見える。

ジェームズウェッブの名は、1960年代にアポロ計画などを指揮したNASAの2代目長官にちなむ。ウェッブのつづりは「Webb」で、クモの巣の「web」と少し違うが…クモの巣がクモを捕らえたという、しゃれた解釈もできそうだ。

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