
まとまりある組織をつくるには矛盾のない状態をつくることが大事
近頃、経営トップや人事担当者から、夏休みの子連れ出社や独自の企業カルチャーの醸成など、当社の人事制度について詳しく話を聞きたい、という問い合わせが増えてきました。なぜfreeeは急成長することができたのか。そして、どのように組織や人事制度を構築してきたのか。特にスタートアップの経営者からの問い合わせが多いです。
そこで一度、当社のユニークな人事制度導入の背景や会社としての考え方を体系立ててまとめた方がいいのではないか。それによって、当社の考え方や戦略を多くの方々にお伝えできればいいなと考え、今回の書籍刊行にいたりました。
フリー専務執行役員CHRO・川西 康之
会社として大事なことはミッションと、それを実現するための経営戦略、そして、実行力です。
実は私自身、freeeに参画する前は、学生時代に立ち上げたwebマーケティングの会社を10年ほど経営していました。約20人の従業員がいたのですが、freeeに入ってみて、以前の自分には何が足りなかったのか、何がfreeeと違ったのかということを実体験として学んできました。
それこそ忘れられないのは、入社直後のことです。
私は仕事=結果が全てと思っていたのですが、freeeではそれだけでは不十分だと。成果を出すことは当然だけれども、freeeの価値基準に合った仕事ができなければ評価できないと言われました。
これは私の中では強烈な体験で、成果を出すこととミッションが両立できていなければ何の意味もない。逆に言えば、それくらいミッションの体現に真剣なんだということを思い知らされたのです。
私が当社に入社したのは2016年。創業から4年が経った頃で、社員数もまだ100人程度でした。それが現在は約2000人の従業員を抱えるまでに成長したわけですが、当社の社風は「どんどんやっちゃって」、「とりあえずやってみてよ」という感じですから、人事制度もおかしいと思ったら、その都度変わっていきます。
まとまりのある組織をつくるのであれば、目指すべきは矛盾のない状態をつくることです。社員が働きやすい環境をつくるため、理不尽なルールや建前上のルールなどはどんどん排除されていきます。当社の掲げるミッション『スモールビジネスを、世界の主役に。』を達成するためなら、ムダなルールや組織は必要ないと。
こうした背景があって整備されていった人事制度ですので、われわれはその制度を導入した意味や背景を知っていますが、入社したばかりの社員はまだよく分かっていない部分もあると思います。
その意味では、当社の若い社員にもこの本を読んでもらい、しっかりと意味づけや背景を理解してほしいと思います。
