みずほ銀行と富士通は1月22日、中小企業の新たな価値創造と持続的な成長を支援する、データを起点とした法人次世代サービスの共同創出を目指して協業を開始し、新サービスの企画と開発に着手することを発表した。

両社は新サービス開発に先立ち、流通業界の発注・仕入企業と受注・納入企業で異なる受発注データフォーマットを自動で変換し連携する技術を確立した。これにより、従来は手作業や目視で行われていた受発注と消込業務を最大で約7割削減できることを確認したという。

  • 法人次世代サービスのイメージ

    法人次世代サービスのイメージ

背景と課題

企業の受発注・消込業務の効率化は、生産性向上と競争力強化の観点から、多くの企業にとって経営課題となっている。一部の調査では、約7割の企業が入金消込業務に課題を感じており、月間の平均処理件数は約2500件、所要時間は約170時間とのデータもある。(Sansan「入金消込業務に関する実態調査」)。

企業間取引総額の約3割では、EDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)を活用した受発注が行われている。その一方で、一部の業界での標準化されたEDIを除き、大部分においてはEDIとEDIの間においても異なるシステムやフォーマットが使用されており、データの統合管理や決済データとの連携ができず、手作業や目視での受発注・消込業務が発生している。

こうした課題に対応するため、異なるEDI間のデータ連携を可能にする新たな仕組みの構築が求められている。

取組内容と効果

みずほ銀行と富士通は今回の協業を起点に、中堅・中小企業の決済業務を高度化するデータを起点として法人次世代サービスを企画し開発する。

今回、両社は富士通Japanが提供する流通EDIサービス「TradeFront / 6G」を活用し、仕入企業が利用する流通業界の標準EDIである「流通BMS(Business Message Standard)」と、中小受注・納入企業が利用する「中小企業共通EDI (中小企業取引に標準化されたEDI)」間でのデータ構造やフォーマットの差異を自動で吸収し変換する技術の実証実験を行った。

実際に「流通BMS」を利用する仕入企業と、「中小企業共通EDI」を利用する納入企業の協力のもとで実証実験を行ったところ、手入力や変換作業が不要となることで、約7割の受発注・消込業務が効率化されたことが確認されたとのことだ。

みずほ銀行と富士通はこの技術を基盤とし、流通業界以外でも、業界ごとに異なる受発注データを一つのサービス上で統合管理・連携することで、大企業から中堅・中小企業におけるこれまで分断されていた受発注業務と決済業務をシームレスに連携させ、手作業の業務を抜本的にデジタル化する法人次世代サービスの創出を進めるとしている。