Bleeping Computerは1月7日(米国時間)、「ChatGPT is losing market share as Google Gemini gains ground」において、ChatGPTのシェア急落およびGeminiのシェア急増を伝えた。
これはWebサイト分析企業「SimilarWeb」が1月7日にXに投稿した調査結果から明らかになったもの。調査によれば、ChatGPTは2025年1月時点で8割を超えるトラフィックシェアを獲得していたが、2026年1月には6割台半ばまで低下。対照的にGoogle Geminiは2割を超える水準に到達し、存在感を高めつつある。GrokやDeepSeekなど他の生成AIも徐々に利用者を増やし、全体の構図が変化しつつある状況だ。
ChatGPTとGeminiのシェアの差が縮まる背景
SimilarWebの推移データでは、ChatGPTの利用割合が数カ月単位で着実に縮小している様子が示されている。6カ月前には7割台後半だったが、3カ月前には7割前半、直近では6割台半ばまで落ち込んだ。Geminiは逆に1桁台から1年間で2割超へと上昇し、競合間の差が縮まっている。こうした変化は、利用者が複数のAIを比較し、用途に応じて選択を変えている可能性を示す材料となる。
Bleeping Computerによると、休日中のAIツールの利用者は減少する傾向がみられるという。年末年始の期間には、生成AI全体のアクセス数が8月から9月の水準まで落ち込んだとされる。これは企業や教育機関の長期休暇による利用減少とみられ、休暇明けには再び増加傾向に戻っている。このような短期的な変動はあるものの、長期的にはChatGPTの優位が弱まり、他サービスが存在感を増している。
性能比較の報告では、コード生成分野でClaude Codeが高い評価を受け、画像生成ではGeminiが写実性(リアルさ)で優位とされる事例が紹介されている。利用者が用途別に最適なAIを選ぶ傾向が強まれば、単一サービスへの集中が弱まり、全体の分散が進む可能性がある。こうした背景が、利用割合の変化に影響したと推測される。
シェアの急落が広告導入を遅らせた可能性
OpenAI内部では、ChatGPTに広告を導入する案が検討段階にあると報じられている(参考:「OpenAI is reportedly getting ready to test ads in ChatGPT」)。しかしながら、利用者の反発を避けたい意向から、当面は従業員に限定配信する予定とされる。競合が勢いを増す状況下で広告を導入すれば、利用者離れを招く懸念があるため、市場の動向を慎重に伺っているとみられる。
Geminiの拡大と生成AI市場の変化
Geminiの利用増加は、Googleの各種サービスとの連携強化に加え、画像生成ツール「Nano Banana」の成功が背景にあると考えられる。利用者が既存のGoogle環境の中で自然に生成AIを利用できる状況が整えば、日常的な利用が増える可能性が高い。こうした環境面の優位が、シェアの上昇につながっていると推測される。
さまざまな企業努力の結果、生成AI市場は急速に多様化し、複数のサービスが競い合う段階にある。ChatGPTは依然として高いシェアを保持しているが、かつての圧倒的な状況が崩れ始めている。
今後は性能、料金体系、連携機能など多面的な要素が利用者の選択に影響し、勢力図の変化につながる可能性がある。今回の調査結果は、その転換点を示していると言える。

