三井不動産とKDDIスマートドローンは11月14日、避難訓練を11月13日に実施し、日本橋三井タワー屋上において大規模災害時における上空からの情報収集を目的としたAIドローンの遠隔飛行実証実験を実施したことを発表した。

  • 屋上に設置したSkydio dock for X10

    屋上に設置したSkydio dock for X10

  • 飛行中の機体

    飛行中の機体

実証の概要

今回の実証では、首都直下型地震などの大規模災害発生時を想定し、自動充電ポート付きドローン「Skydio Dock for X10」および衛星通信「Starlink Business」を屋上に設置した。屋上からの自動離陸と着陸や、広域映像の撮影を行い、有事における日本橋周辺エリアでの情報収集の有効性を確認した。

屋上に設置した「Skydio Dock for X10」を利用することで、遠隔からの飛行指示と自動撮影により、建物・道路・人流の状況を上空から広範囲に把握可能であることが確認された。

また、地上通信網の途絶が想定される状況下でも、衛星通信「Starlink Business」により、安定した映像伝送が可能であることも確認された。

  • 実証の概要図

    実証の概要図

実証の背景

三井不動産は2019年に発表した「日本橋再生計画 第3ステージ」の「新たな産業の創造」において、「モビリティ」を戦略領域として位置付けている。

ドローンは次世代のモビリティとして、迅速な被災状況把握や救援物資の配送、避難誘導などの役割が期待されており、同社は日本橋エリアの防災機能強化に向けてドローン実装を検討してきた。

一方、KDDIスマートドローンをはじめKDDIグループは、ドローンポートを日本中に早期に1000カ所設置することで、日常や災害など非常時を問わず、どこでも10分以内にドローンが遠隔操縦で駆け付けるドローンの社会基盤化を目指している。