Betanewsは11月12日(現地時間)、「Your company might be secretly recording your ChatGPT conversations - here's why」において、従業員によるChatGPTとの会話を記録している企業が、金融機関を中心として急増していると伝えた。

これは米通信アーカイブ企業Global Relayが公表した「Communication Capture Trends Report 2025」レポートで発表された内容で、チャットデータを記録している企業の件数が前年比で約30倍に跳ね上がったという結果が示されている。

  • Global Relayによる「Communication Capture Trends Report 2025」

    Global Relayによる「Communication Capture Trends Report 2025」

SNSなどの新しいコミュニケーションチャネルも監視対象に

「Communication Capture Trends Report 2025」は、12,000以上の金融機関と200以上のコミュニケーションチャネルからのデータを分析して、変化する労働力と新しいコミュニケーションツールの導入に企業がどのように適応しているのかを調査したレポート。多くの企業が、従来のメールや電話といったチャネルだけでなく、AIチャットやSNSを含めた幅広いコミュニケーションツールを監視対象に加えたことを報告している。

その上で、ChatGPTとの会話を記録する企業は前年と比べて3,000%増になったと伝えている。そのような企業は、すべて北米に拠点を置いていることも判明。その背景には、米司法省が発行したガイドラインが関連しているとGlobal Relayは分析している。同ガイドラインでは、企業に対して、AIチャットボットが生成したものも含めて業務に関連するすべてのビジネス通信を保存しなければならないと定めている。

最も多い監視対象はメール

チャネル別の監視される割合では、従来チャネルのメールが89%と依然として高く、次いでLinkedInの個人アカウントとMicrosoft Teamsアカウントがそれぞれ23%を占めています。増加率が際立っているのはAIチャットやSNSなどの新しいチャネルで、ChatGPT以外にも、WhatsAppやAppleメッセンジャー、TikTokなどの通信を記録する企業が急増した。

これについては、規制当局が直近で注力している分野に対して、企業が優先して対策を講じている可能性があるとレポートは指摘している。

このレポートは、従業員が何を話し、書き込むかという行動自体を、企業が以前よりも厳しく監視しているという現状を示している。この流れが進めば、企業は従業員のコミュニケーション方法を再設計する必要が生じるだろう。

すなわち、どのツールを業務に使うのかや、チャットログをどう保管・閲覧するのかなどを再検討し、ルールを明文化した上で、従業員に対して適切な環境を整備することが不可欠となる。企業は、新しいコミュニケーションチャネルの増加と、当局による規制の強化という板挟みの状況に、どのように対応していくのかが問われている。