Windows Latestは11月6日(現地時間)、「Windows 11 UI update: Acrylic blur is coming to every corner, web apps to feel more native」において、MicrosoftがWindows 11のUI機能の1つである「アクリルぼかし(Acrylic Blur)」効果をアプリケーションのあらゆる箇所に適用可能にする方針だと伝えた。

アクリルぼかしの適用範囲は、現時点ではコンテキストメニューやウィンドウ全体などの一部の領域に限定されているが、この効果を他の領域にも適用できれば、より統一感のあるUI/UXの実現につながる。

  • Windows 11 UI update: Acrylic blur is coming to every corner、web apps to feel more native

    Windows 11 UI update: Acrylic blur is coming to every corner, web apps to feel more native

あらゆる場所にアクリルぼかしを適用するAPIを追加

アクリルぼかしは、適用範囲の背景と表面を半透明なフィルターでぼかして、アクリル版を通したような見た目にするUI効果。背景を完全に覆い隠すのではなく、わずかに透かして見えるようにすることで、インターフェイスに階層と奥行き感を持たせる効果が生まれる。アクリルぼかし自体は以前からある機能だが、現時点では、これを適用できるのはウィンドウ全体やフライアウト、コンテキストメニューなどの一部のコンポーネントに限定されている。

これに対してMicrosoftの開発チームは、WinUI 3のAPI仕様として「SystemBackdropHost」コントロールを通じて、開発者が任意の領域にアクリルぼかし効果を配置できる仕様を検討しているという。これによって、例えば、ツールチップやコマンドバー、コンボボックス、TeachingTipなどといった既存のコンポーネントにもアクリルぼかし効果を加えることが可能になる見込みだ。

Microsoftでは、この機能によってWindows 11のUI/UXがよりモダンになり、アニメーションがよりスムーズになることを期待しているという。またこの仕様は、今後のアップデートで、実装済みのアプリケーションにも再ビルド無しで適用できる可能性が示唆されている。

WebView2のファイル転送のパフォーマンスも改善

Windows Latestは、MicrosoftがWebView2ベースのWebアプリケーションにおけるドラッグ&ドロップ操作やテキスト/ファイル転送のパフォーマンス改善を実施することも伝えている。

従来、WebView2を用いたアプリでは、ネイティブアプリとの間でファイルやメディアを受け渡そうとした際、マウスポインターが反応しづらくなる、転送が遅くなるなどの障害が確認されていた。Microsoftはこの問題を修正済みであり、数週間以内にユーザー向けに展開予定だという。この修正によって、ファイル転送がよりシームレスに機能し、複数アイテムや大きなファイルでも安定した動作が期待できる。