NECがAIを活用した『キャリア相談』を開始

NECが生成AI(人工知能)を活用したキャリア相談を始めた。AI相談を利用することで、「場所を選ばず、いつでも気軽にキャリアの相談ができる」(同社)ようになる。

 このキャリア相談ツールは、AIがキャリアやカウンセリングに関する代表的な理論や過去5年分の社員の相談傾向を学習。「AI時代にどのようなスキルを身に付けるべきか?」など、利用者が相談事を入力すると、それに応じた反応や選択肢を提示する仕組み。

 今後、同社はキャリアアドバイザーや上司とのリアル面談も組み合わせて、社員の相談ニーズへ効率的に答える仕組みを構築。将来的には、「自社をゼロ番目の顧客とする『クライアントゼロ』として知見を蓄積し、社外へのサービス提供も検討する」(同)考えだ。

 こうした制度を実施した背景にあるのが、職務内容を明確にした「ジョブ型人材マネジメント」の全社導入だ。NECは2024年度からジョブ型制度を全社員に導入。25年度からは本体を含むグループ会社の約4万8千人を対象にジョブ型制度を展開している。近年は日本でも日立製作所や富士通、三菱ケミカルなど欧米に多いジョブ型制度を導入する企業が増えている。

 ただ、これまで社員のキャリアのほとんどを企業(人事部)が決めてきた日本企業にあって、「ジョブ型ではこれからは社員が自らのキャリアを考え、実行していかなければならない。それは結構難しいことでもある」(人材サービス関係者)。

 社員が自らの人生キャリアを設計し、そのためにどんな能力が要求されるのか。その判断のための相談は今後も多くなるだろう。そのための策が、今回のNECによるAI活用ツールの導入。社員の自律的なキャリア形成を促すため、今後も多くの企業でAI活用が進みそうだ。

なぜ今、AIに注力するのか? GMOインターネットグループ・熊谷正寿代表を直撃!