東京商工リサーチが10月21日、第16回「地ビールメーカー動向」調査の結果を公開した。主な地ビール・クラフトビールメーカー45社の2025年1-8月の総出荷量は7,428kℓで、前年同期を0.5%上回ったという。出荷量の増加は2年ぶりとのこと。
しかし、5月から4カ月連続で出荷量は前年同月を下回り、その要因としては、酷暑による外出控えや値上げが考えられるという。
出荷量、減少が増加を上回る
地ビールメーカー45社の2025年1~8月の出荷量は「増加」が13社、「減少」が31社、「横ばい」は1社、減少の企業が7割弱を占めた。
出荷量の増加要因(有効回答22社、複数回答)は、「スーパー、コンビニ、酒店向けが好調」が10社(構成比45.4%)で最多だった。これに、「飲食店、レストラン向けが堅調」「インバウンドが回復し需要が伸びた」が各8社(同36.3%)と続いている。同社は、コロナ禍で一時的に失った需要が順調に回復していると分析している。
一方減少の要因(有効回答30社、複数回答)は、「飲食店、レストラン向けが不調」「物価上昇による消費の抑制」が各14社(構成比46.6%)、「スーパー、コンビニ、酒店向けが不調」が12社(同40.0%)となった。同社は、「実質賃金の目減りで、値上げした地ビールに手が出せなくなった消費者への対応が必要かもしれない」と提言している。
出荷量トップは14年連続でエチゴビール
出荷量ランキングのトップは、地ビール醸造で全国第1号のエチゴビール(新潟県)で、14年連続トップとなった。出荷量は2,200kℓで2位以下を大きく引き離し、圧倒的な強さを示した。
2位は「伊勢角屋麦酒」の二軒茶屋餅角屋本店(三重県)の1,077kℓ、3位は「べアレンビール」のベアレン醸造所(岩手県)の561kℓ。昨年の出荷ランキング3位のは「常陸野ネストビール」の木内酒造はトップ5から姿を消し、代わりに、オラホビールの信州東御市振興公社がトップ5にランクインした。
二軒茶屋餅角屋本店は2025年で創業450周年を迎える。輸出にも注力しており、マーケットはアジアを中心に南米市場など10カ国以上に広がり、日本のクラフトビールを世界へ届けるプロジェクトを牽引しているという。

