英国の自動運転技術を手がけるWayveが、Microsoftとソフトバンクグループから最大20億ドル規模の資金調達に向けて交渉を進めているという。これが実現すれば、同社の企業価値は約80億ドル(日本換算で約1兆2000億円)に達する可能性がある。

4月には日産とADASシステムで提携

Wayveは2017年創業の自動運転向けの基盤モデルを開発するベンチャーで、安全性、対応力を特徴とする。自己教師あり学習方法により、新しい車両や地域におけるAIの適応を効率的に実現できるという。

すでにNVIDIA、Microsoft、ソフトバンク、Uberなどから出資を受けている。4月には、日産自動車が同社のソフトウェア、LiDARなどのセンサを自社のADASシステム「プロパイロット(ProPILOT)」に統合することで提携している。

当時、2027年度にWayve技術を搭載した自動車の生産に入るという予定を発表していた。Wayveは現在、英国と米国で事業を展開しており、ドイツや日本を含む市場へもテストおよび開発業務を拡大している。

今回の調達規模は最大20億ドル、Microsoft、ソフトバンクと話し合いを進めているという。同社の評価額は80億ドルとのことだ。Wayve、それにMicrosoft、ソフトバンクもコメントを控えている。英Financial Times紙が10月13日付で関係筋の話として報じた。