ソフトバンクグループが米インテルに3千億円を出資

「ASIのNo.1 プラットフォーマーになる」

「半導体はあらゆる産業の基盤。今回の戦略的投資は、インテルが重要な役割を果たす先進的な半導体製造と供給が、米国内でより発展していくことを期待している」

 ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏はこう語る。

 ソフトバンクグループ(SBG)が半導体大手の米インテルへ、20億ドル(約3000億円)を出資することを決めた。近年、AI(人工知能)革命の実現を目指すことを掲げ、AIに経営資源を集中する同社だが、今回のインテルへの出資により、米国での最先端半導体の開発を加速したい狙いがあるようだ。

 インテルはパソコン向けのCPU(中央演算処理装置)に強みを持つが、AI向けではGPU(画像処理装置)に強みを持つ米エヌビディアが先行。AI向けの半導体開発では大きく差をつけられているのが現状だ。

 もっとも、現在は米国で、経営不振が続くインテルに対し、米国政府が出資を検討しているとの報道がなされたばかり。

 今年1月に孫氏は、米オープンAI最高経営責任者(CEO)のサム・アルトマン氏やトランプ米大統領と会見し、米国におけるAIのインフラ整備に4年間で5000億ドル(約75兆円)を投資すると表明したばかり。このため、「孫氏の投資はトランプ氏を意識したものではないか?」との見方も出ている。

 今年6月に開催された株主総会で、孫氏は「ASI(人工超知能)のNo.1プラットフォーマーになる」というビジョンを掲げた。その中核となる2社が、英半導体設計のARMと生成AIの『チャットGPT』で知られるオープンAI。

  ARMはスマートフォン向けのCPUに強みを持つ。技術の進化によって、世界の潮流がパソコンからスマホになり、今後はAIへと向かっていく中で、孫氏はスマホとAIに欠かせない半導体関連企業への投資を加速。孫氏の次なるターゲットはどこになるのか?

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