ほくつうは、カメラ画像からAIで特定の害獣を検出する「Bアラート」と、富山市の防災行政無線を自動連携するシステムを構築し、実証実験を行っていることを8月6日に発表。従来より30分以上早く住民に注意喚起でき、市職員の業務効率化にもつなげられるとしている。
富山県富山市でのクマ出没は、2023年には347件にのぼり、このうち熊野地区ではクマに襲われて1人が死亡、1人がけがを負っている。2024年からはクマの通り道にAIカメラを設置し、監視を強化。しかし通報を受けてから市職員が現場に向かい、確認したあとで住民への注意喚起を行うというタイムラグが発生するため、クマが移動してしまって危険周知を徹底できない状況にあった。
そこで2025年度から、AIカメラと防災無線を自動連携することで、周辺住民へ即座に注意喚起を行うシステムを新たに導入し、7月22日から実証実験を開始。これまでよりも30分以上早く住民に注意喚起でき、地域の安全確保につながると期待されている。また市職員の業務も簡略化でき、業務効率化にも寄与するとのこと。
Bアラートと防災行政無線を連携させることで、クマの出没をカメラで検出すると、最寄りの防災行政無線を自動的に起動。「付近でクマが出没しました。外出を控えてください」と注意喚起の放送を行う。またメールやLINE、X(旧Twitter)などへの自動連携も可能だという。
獣害自動検出AIカメラ(Bアラート)は、カメラ画像からAIで特定の害獣を検出し、自治体や警察、消防等へ通報する装置。カメラをさまざまな場所に設置できるように設計しており、写真・動画の両方に対応することで、的確な状況把握と初期対応につなげるものだ。各種システム設計やコンサルティングを担うほくつうと、北陸電力 新価値創造研究所が手がけ、ほくつうが販売している。
リアルタイムでクマを検出し通報するシステムでは、樹木などに取り付けた通信機能付きカメラから送られてくる大量の画像データから、AIでクマに厳選した少数の画像データを割り出し、各所に通報。クラウドAIによる検出性能は“精度99%”とアピールしている。
検出対象はニホンジカ、ツキノワグマ、ニホンザル、イノシシ、ニホンカモシカ、人、その他(タヌキなどの中型動物)。なお、通信機能がないカメラの場合は、AI用工型パソコンに画像データを取り込む。1秒/枚という処理速度で、獣種毎のフォルダへ自動分類する仕組みを装備している。



