
総務省は、オンラインカジノを利用した違法賭博対策の検討会を開き、カジノサイトへの接続を強制的に遮断する「ブロッキング」の導入に向け、必要性・有効性や実施根拠など、四つの段階を踏んで検証するのが適当とする中間論点整理をまとめた。
今後、検討会でさらに検証を進め、年末をめどに実施の是非などについて方向性を示す。
村上誠一郎総務相はブロッキングについて「通信の秘密を含む法的課題等がある。他の手段を尽くすことの必要性や、対策の有効性などについて丁寧に検証していく必要がある」と指摘。「漫画の海賊版でも、それをやると検閲だという批判もある。ここら辺は非常に慎重にやるべきだ」と述べ、慎重に検討を進める構えだ。
ブロッキングは、若年層などがギャンブル依存症になるのを防ぐ有効策の一つ。しかし、実施には通信事業者が全利用者の接続先などを確認する必要があるため、憲法などで保障された「通信の秘密」や「知る自由・表現の自由」に抵触する恐れがある。
中間まとめは、オンラインカジノが違法ギャンブルだとの前提に立った上で、官民の関係者が協力し、違法行為の摘発やほかのアクセス抑止策など包括的な対策を講じるべきだと指摘。そのために、政府全体で対策のあり方を検討していくよう求めた。さらに、ブロッキングの実施には法的担保が必要だとして、遮断対象や手続き要件などを具体的に検討する必要があると結論づけた。
オンラインカジノを巡っては、著名人の摘発が続くなど、若者を中心に被害がまん延。警察庁の実態調査では、オンラインカジノ経験者のうち4割しか違法だとの認識がなく、特に20代の認識率が低いという。
海外で合法的に運営されるサイトでも、国内から金を賭けるのは違法だ。しかし、ネット上では「グレーゾーンで取り締まることができない」といった偽情報が溢れており、利用を完全に止めることのできるブロッキングは最も有効な手段とみられている。
