米Googleは8月6日(現地時間)、AIを活用したコーディングエージェント「Jules」のベータ提供を終了し、正式版の提供を開始した。

JulesはGoogleのAIモデル「Gemini 2.5 Pro」を基盤とする非同期型のプログラミング支援ツールである。従来のAIコード補完ツールの多くは、開発者が入力したプロンプトに対して即時に応答する同期型であったが、Julesはタスクを一度受け取ると、バックグラウンドで自律的に作業を進める。

Julesは、ソースコード管理プラットフォームであるGitHubと連携する。開発者が「バグを修正してほしい」「新しい機能を追加してほしい」といった自然言語による指示を与えると、Julesが包括的な作業計画を自動生成し、クラウド環境の仮想マシン上でコードの修正や新機能開発を実行する。作業中、ユーザーはJulesの処理を待つ必要がなく、別のタスクに取り組める。また、モバイルデバイスからも開発ワークフローの管理が可能で、場所を選ばずプロジェクトの進行状況を確認・制御できる。

正式版は、利用者のニーズに応じて3つのプランが提供されている。

  • Jules (無料):Julesの基本機能を無料で利用可能。1日あたり最大15タスク、同時実行は3タスクまで。Gemini 2.5 Proを使用。
  • Jules in Google AI Pro:日常的なコーディング作業向け。1日あたり最大100タスク、同時実行15タスクまで。Gemini 2.5 Proおよび最新のモデルへのアクセスが可能。
  • Jules in Google AI Ultra:大規模なマルチエージェントワークフロー向け。1日あたり最大300タスク、同時実行60タスクまで。Gemini 2.5 Proおよび最新モデルへの優先アクセスを提供。

Julesは2024年12月にGoogle Labsプロジェクトとして発表され、今年5月のGoogle I/Oにてベータ版が公開された。ベータ期間中には、数千人の開発者が延べ数万件のタスクに取り組んだ。この期間を通じて、エージェントの性能や安定性、GitHubとの同期の信頼性が大きく向上。さらに、JulesのUIから直接Pull Requestを作成できる機能や、GitHubのIssueに「jules」というラベルを付けるだけでタスクを自動的に開始できる機能など、開発ワークフローを効率化する改良が加えられた。