AIでの出遅れが指摘されるAppleだが、8月1日に本社キャンパス内で珍しい全社員向けミーティングを開催し、CEOのTim Cook(ティム・クック)氏が本腰を入れて取り組むことを伝えたという。

「Siri」のアーキテクチャを一新するApple

報道によると、Appleは本社にあるSteve Jobs Theaterで全社員向けのミーティングを開催。同社がこのようなミーティングを開催することは珍しいという。なお、このミーティングに関する問い合わせに対し、Appleの広報は認めていない。

その場でクック氏は「AI革命はインターネットやスマートフォンの登場と同じか、それ以上に大きな変化。これは、われわれがつかむべきものだ。Appleはこれをやらなければならないし、実現する。投資を惜しまない」とも述べたという。

AI分野では出遅れており、米国では2024年秋より提供されている「Apple Intelligence」も大きな起爆剤に至っていない。しかし、クック氏はこの状況を「いつものこと。われわれが最初であることは稀だった。Macの前にはPCがあったし、iPhoneの前にもスマートフォンがあった。iPadの前には多くのタブレットがあり、iPodの前にはMP3プレーヤーがあった。しかし、われわれ我々はそれらの製品カテゴリーの『現代版』を発明してきた。AIについても同じだ」と自信をのぞかせたという。

このミーティングでは、同社ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のCraig Federighi氏も登壇し「Siri」の将来について言及した。当初、計画していた既存システムとLLM(大規模言語モデル)を統合するハイブリッドアーキテクチャを断念し、完全に新しいシステムへの移行を決断したと明かした。

ハイブリッドアーキテクチャでは「Appleの品質基準に到達できないことが分かった」とFederighi氏は説明。現在は、Siriのすべての機能を包含するまったく新しいアーキテクチャの開発に取り組んでおり、早ければ来春頃のリリースを目指しているという。

Federighi氏は「今回のSiriのエンドツーエンドでの全面改修により、われわれが求めていた結果を得ることができた。想定していたよりもはるかに大幅なアップグレードを提供できる立場になった」とも述べているとのことだ。

AIの取り組みを牽引するため、Appleは組織体制も大幅に見直した。「Vision Pro」の開発を手がけたMike Rockwell氏とヘッドセット・ソフトウェア開発チームをSiri担当に配置転換し、開発を大幅に加速させているという。

クック氏はミーティング中、Apple Storeの戦略としてインドなど途上国市場とオンラインを強化することなどについても語ったという。Bllombergが8月1日付で報じている。