NTTドコモビジネス(旧 NTTコミュニケーションズ)は7月30日、データサンドボックス技術を利用したクラウドサービス「析秘(せきひ)TEE」を7月31日より提供開始することを発表した。

同サービスによって、秘匿性の高い情報の漏えいを心配することなく、企業や業種の垣根を超えて重要なデータやロジックを相互に持ち寄れるようになり、複数の事業者間や業界を横断した新たな価値創出を支援するという。

  • サービス概要

    サービス概要

サービス提供の背景

異なる企業が保有する秘匿性の高いデータや処理ロジックを組み合わせることで課題の分析や価値創造につながると期待される一方で、データやロジックの漏えいの懸念から企業間でのデータやロジックの共有は進みにくい。

また、プラットフォーム事業者が第三者として介在する従来の方法では、プラットフォーム事業者にデータやロジックの開示が必要な点が課題となっている。

NTTドコモビジネスは2021年よりデータを秘匿したまま統計演算ができる秘密計算クラウドサービス「析秘」を提供しているが、今回はTEE(Trusted Execution Environment:ハードウェア暗号化技術)を用いて画像加工処理や自然言語処理を実行できる析秘ブランドのサービスとして、「析秘TEE」の提供を開始する。

サービスの特長

「析秘(せきひ)TEE」は秘密計算クラウドサービス「析秘」が提供するマルチパーティ計算を用いた方式とは異なり、TEEを用いた秘密計算サービス。TEEにより、ハードウェア上の隔離された信頼可能な実行環境において、AIモデルの学習や非構造化データの加工などを実行できる。

TEEにより処理対象データおよび処理ロジックを隔離された実行環境で処理可能であり、隔離実行環境以外ではデータが暗号化されているため、データを不正に取得された場合でも復号は不可能。また、隔離実行環境は外部から不正アクセスができないため、データ漏えいリスクを低減するという。

処理対象データの入力からロジック実行結果の出力までのタスクや、承認依頼の通知先の設定などを、GUI操作でワークフローとして作成できる。さらに、処理対象データや処理ロジックの提供者から承認を得ることで、データ処理が実行可能となる。

関係者の合意が得られた処理のみ実行可能となるため、登録されているデータの不正利用を防止できるとのことだ。複数の組織が互いの情報を開示することなく、組織間の横断的な分析が可能となり、組織を超えたデータ利活用の促進が期待できる。