ISTが2社の独企業とパートナーシップを締結
インターステラテクノロジズ(IST)は、小型衛星の分離システムや衛星統合サービスなどを手掛ける独Exolaunchならびに宇宙から地球にペイロード(荷物)を帰還させる大気圏再突入カプセルを開発している独ATMOS Space Cargoの2社と戦略的パートナーシップ契約(SPA)を締結したことを発表した。
Exolaunchとのパートナーシップは、ISTが開発を進めているロケットZEOにおける衛生分離システムの優先事業者として同社を選定したというもの。ISTでは、Exolaunchの実績に裏付けられた性能を高く評価したとしており、今回の選定は最新かつ信頼性の高い技術を提供するというISTとしての姿勢を示したものだとしており、子田が衛星を相乗りさせるライドシェアの打ち上げ能力を強化するための重要な一歩となるとする。
また、両社はロケットZEROにおける複数の打ち上げ契約の優先権および、打ち上げ枠の優先的付与にも合意したともしており、これによりExolaunchはISTの打ち上げサービスを通じ、小型衛星事業者の効率や利便性を高めることが可能になるとしている。
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ISTの取締役 COOを務める熱田圭史氏(左)とExolaunchの Vice president of global business developmentであるKier Fortier氏(右)の握手 (C)IST
ZEROによる大気圏再突入カプセルの打ち上げへ
一方のATMOSとのパートナーシップは、ロケットZEROの複数回の優先打ち上げに合意したというもので、これにより両社は今後、ATMOSの大気圏再突入カプセルをZEROにて打ち上げ、宇宙空間で運用し、地球に帰還させるまでのワークフローを共同で開発することを目指すとする。この大気圏再突入カプセルに搭載されるペイロードの調整や試験は国内のISTの施設で行われるため、日本やアジアの顧客にとって物流の効率化と打ち上げまでのリードタイム短縮につながることが期待できるようになるともしている。
なお、両社は地球への帰還サービスの運用を最適化するとともに顧客の利便性を向上させ、アジア太平洋地域における宇宙の総合物流サービスを前進させることを目指すとしている。