OpenAIがOracle(オラクル)との提携により、オラクルのデータセンターより大規模なコンピューティング能力をレンタルする。オラクルは追加の需要に応じるため、米国内の複数の州で検討しているデータセンターの開発を進める模様だ。
「Stargate Project」の一環
OpenAIとOracleは、4年で5000億ドルを投じる米国のAIインフラプロジェクト「Stargate Project」で協力関係にある。OpenAIは、米国内で約4.5GWのデータセンターの電力容量に相当するコンピューティング能力をオラクルからレンタルを予定しているという。約4.5GWという電力量は、約75万世帯に供給できる規模としている。
Stargateの下で、オラクルは開発パートナーのCrusoeとともにOpenAIに対し、テキサス州アビリーンで大規模なデータセンターを開発している。Crusoeは2018年に設立し、当初はビットコインのマイニング用データセンター運営を手がけていたが、近年はAI分野へのコンピュートサービス提供に注力。
今回の追加需要に応じるにあたり、オラクルは米テキサス州、ミシガン州、ウィスコンシン州、ワイオミング州でデータセンターの建築を検討しているとのこと。また、テキサス州アビリーンのデータセンターの電力容量は現在1.2GWだが、これを拡張する計画もあるという。
これら新プロジェクトはStargateの一部であり、詳細は今後変更の可能性があるとしている。なお、7月2日付のBloombergが報じおり、OpenAI、オラクル、CrusoeともにBloombergのコメント要請に応じていないとのこと。