KDDIは7月1日、企業のハイブリッドワークを支援するクラウドセキュリティサービス「Cisco Secure Access」の提供を開始することを発表した。VPN(Virtual Private Network)やZTNA(Zero Trust Network Access)などのリモートアクセス機能により、SASE(Secure Access Service Edge)に必要なセキュリティ機能を提供する。初期費用は無料。年間契約で月額課金制。
サービス提供開始の背景
昨今は多くの企業がハイブリッドワークを推進し、既存システムの刷新やDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを進めており、ネットワークセキュリティのゼロトラスト化の需要が高まっている。
一方で、信頼性やパフォーマンスの観点から既存の閉域網をインターネットに移行できない、一部のレガシーシステムはZTNAに対応できないなど、ゼロトラストへの移行が困難な場合もある。
そのため、各システムで異なるセキュリティサービスの導入が必要となり、サービスごとに運用窓口が異なるなど非効率的な運用が課題となっている。
「Cisco Secure Access」の特徴
「Cisco Secure Access」はクラウドセキュリティとVPN / ZTNAリモートアクセス機能を有し、「KDDI SD-Network Platform by Cisco SD-WAN」を組み合わせることで、SASEに必要な機能をワンストップで提供する。これにより、段階的または部分的なゼロトラスト化が可能だという。
場所やデバイスを問わず、どこからでも社内システムやクラウドへアクセス可能となり、企業の高セキュリティなハイブリッドワークを支援する。また、ネットワークとセキュリティの運用窓口がKDDIに一本化されるため、効率的な運用にも貢献するという。