Microsoftは6月24日(米国時間)、「Windows 11, version 24H2 known issues and notifications|Microsoft Learn」において、Microsoft Family Safetyに不具合が発生していると発表した。Webブラウザを新しいバージョンに更新した場合、保護者の意思に反してアプリのブロックを解除される可能性がある。
アプリをブロックするMicrosoft Family Safety
Microsoft Family SafetyはWindows、Xbox、モバイルデバイスを対象にしたペアレンタルコントロール機能だ。アプリやデバイスの使用制限やコンテンツフィルターなどを提供する。
保護者がWebフィルタリング機能を有効化すると、対象デバイスではMicrosoft Edge(以下、Edge)がデフォルトWebブラウザとなり、他のWebブラウザの利用には保護者の承認が必要になる。
これはEdgeのみWebフィルタリング機能をサポートしているためで、他のWebブラウザによる機能の無力化防止に必要な処置となる。
Microsoftの今回の発表によると、Google Chromeを含む一部のWebブラウザをアップデートした場合、これらアプリのブロックが機能しなくなるという。被保護者は許可を得ることなく、Webフィルタや検索フィルターを回避してWebアクセスできる可能性がある。
Webブラウザがクラッシュする不具合も発生
発表では、Webブラウザがクラッシュする不具合についても報告している。Webフィルタリング機能を有効にしているデバイスでEdge以外のWebブラウザを開くと、Webブラウザが予期せずにシャットダウンする可能性があるという。
この不具合はMicrosoft Family Safetyのアクティビティレポートをオフにしている場合に限り発生することが確認されている。
影響と回避策
これら不具合は次のプラットフォームにのみ影響する。Windows Serverやその他のプラットフォームには影響しない。
- Windows 11バージョン24H2
- Windows 11バージョン23H2
- Windows 11バージョン22H2
- Windows 10バージョン22H2
Webブラウザがクラッシュする不具合については、アクティビティレポートをオンにすることで回避することができる。Webブラウザをブロックできない不具合については回避策はなく、Microsoftによるブロックリストの更新作業を待つ必要がある。