Malwarebytesは6月24日(米国時間)、「Thousands of private camera feeds found online. Make sure yours isn't one of them|Malwarebytes」において、インターネット上に公開されているプライベートカメラがプライバシーの脅威になっているとして注意を喚起した。
これはBitSight Technologiesが6月10日に公開した調査レポートの結果を踏まえての注意喚起で、カメラ映像の流出が長年の懸案になっているとしてユーザーに積極的な対策の実施を求めている(参考:「40,000台のカメラ映像が流出、日本は世界第2位の多さ | TECH+(テックプラス)」)。
家族や他人のプライバシーも侵害の恐れ
BitSight Technologiesの調査レポートでは、インターネット接続された40,000台以上のカメラからライブストリーミング映像が流出している現状を伝えている。米国は約1万4,000台で最多、日本は約7,000台で第2位の多さとされる。
この影響は設置者本人に限らず、家の中に設置した場合は家族、屋外であれば他人のプライバシーを侵害する可能性がある。また、強盗犯が事前に宅内の様子を観察する目的にも悪用できるとの指摘がある。
Malwarebytesは、カメラ映像の流出は今に始まった問題ではなく、長年の懸案と訴えている。人々は家電製品をコンセントに接続するのと同じような感覚でカメラを設置するため、インターネットに露出したカメラは簡単に発見できるという。
実際、一般ユーザー向け製品の多くは「簡単設置」や「簡単操作」をうたい文句にしており、セキュリティはユーザーの技術力や運用能力に依存することがある。
対策
Malwarebytesはインターネット接続可能なカメラを設置しているユーザーに対し、次の対策を実施するように推奨している。
- 固有のIDと一意で強力なパスワードを設定する
- 流出した場合のリスクを考え、設置場所は慎重に検討する。Amazonのスマートホームセキュリティ「Ring」の顧客の中には、浴室や寝室に設置することを検討しているユーザーもみられるが、慎重に検討することを推奨する
- 購入予定の製品の脆弱性を調査する。過去、同一ブランドの製品から発見された脆弱性について調査し、発見から修正までどの程度の時間を要したか確認する
- カメラに外部(インターネット)から接続してみる。認証情報を使用せずにアクセスできる場合は映像が流出している
- 定期的にアップデートを実施する。可能であれば自動更新を設定する
セキュリティ対策を怠った場合、設置者本人に加えて家族や他人のプライバシーを侵害する可能性がある。インターネット接続されたデバイスには未発見の脆弱性など常にリスクが存在することを理解し、面倒な作業だとして無視せず、必要なセキュリティ対策を実施することが望まれている。