ELYZAは6月19日、三井住友カードが運営するコンタクトセンターにおいてRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)技術を用いた生成AIを活用し、オペレーターの生産性が生成AI利用開始前と比較して約2倍になるなど具体的な活用成果が得られたことを発表した。

  • 生成AIによる回答の例

    生成AIによる回答の例

取り組みの概要

今回の取り組みでは、三井住友カードのコンタクトセンターに寄せられる問い合わせに対し、ELYZAが提供するRAG技術を活用し社内データを検索して、回答の草案を自動で生成するもの。2024年6月末に、三井住友カードが運営するコンタクトセンターのメール回答業務からAIの利用を開始した。

実証の成果

利用開始直後、2024年7月時点の「有用性評価」では、有用性がある回答は46%にとどまっていた。有用性が低いとオペレーターが判定した回答に対し問題点を収集し、RAGへの反映と改善を実施した結果、2025年3月時点では85%の回答において有用性があると判定されたという。

オペレーターが回答を作成するまでの所要時間が短縮されたことにより、生産性が生成AI利用開始前と比較して約2倍となった。この実績から、三井住友カードのコンタクトセンターではメール回答業務だけではなくチャット回答業務でも、2024年12月から生成AIの利用を開始している。