NECは6月19日、金融機関のクラウド導入をトータルで支援するサービス「NEC 金融クラウドソリューション」を同日から提供開始したことを発表した。

同サービスには、金融機関のクラウド導入に必要となる基盤構築から運用までの4つのサービスが含まれており、その中から選択し組み合わせることで、顧客ごとにセキュアなクラウド環境を迅速に構築することが可能。

NECは、同サービスの提供を含む金融機関向けのモダナイゼーション事業において、2023年度から3年間で500億円の売上を目指している。

提供価格(税別)としては、標準の最小構成で月額50万円～で、別途の初期構築費用、AWS利用料が必要となる。また、個別対応を必要とする場合は、別途、構築費用、保守費用が必要となる。

  • 「NEC 金融クラウドソリューション」イメージ

    「NEC 金融クラウドソリューション」イメージ

提供の背景

昨今のデジタル化の加速を受け、システム開発における柔軟性への期待から日本のパブリッククラウドサービス市場は急速に拡大している。一方で、クラウドサービスの導入には、クラウド特有のセキュリティ対策や頻発する環境アップデートへの対応などが必要となり、専門人材の不足といった課題が発生している。

中でも、金融機関は所有しているIT資産が非常に多く、高いレジリエンシーが求められるため、専門人材の確保が必要となっている。

サービスの概要

今回、NECは、金融機関のクラウド導入をトータルで支援する「NEC 金融クラウドソリューション」の提供を開始している。

このサービスには「NEC Secure PaaS/IaaS for Finance」「Secure CI/CD環境構築・運用サービス」「ガードレール構築・運用サービス」「マネージドクラウドサービス」という4つのサービスが含まれている。

顧客の戦略や課題に沿ったサービスを選択することで、新規のクラウド導入だけでなく、既存のIT資産の状況に則したクラウド移行も容易に実現できる。また、将来的なITインフラ基盤全体を見据えたクラウドリフト・シフトを段階的に遂行し、モダナイゼーションを確実に進めることができる。

NEC 金融クラウドソリューションの特徴

NEC 金融クラウドソリューションの特徴としては、金融機関に求められるセキュリティレベルを標準として整備することで、ゼロからのセキュリティ対策が不要になることや、4つのサービスを組み合わせることで、顧客の戦略や課題に合致したモダナイゼーションが実現可能であることがあげられている。

また、同サービスには組み合わせが容易でセキュアな環境を構築できるサービスを選別。顧客のニーズに合わせて、スピーディーに高品質な環境を構築できるという。

構築後は豊富な実績を持つエンジニアによる支援を実施。24時間365日の有人監視を実施し、異常時には速やかに通報する。