Microsoftは6月16日(米国時間)、「Classic Outlook crashes opening or starting a new email - Microsoft Support」において、従来バージョンのOutlook(以下、クラシックOutlook)で新たな障害が発生したと伝えた。

影響を受けたユーザーはメールを開いたり、新規作成を開始したりするだけでアプリのクラッシュに遭遇する可能性がある。

  • Classic Outlook crashes opening or starting a new email - Microsoft Support

    Classic Outlook crashes opening or starting a new email - Microsoft Support

原因が判明するも、調査続行

Microsoftは「原因はフォームライブラリを開けないことにある」と述べ、直接の原因を特定済みだ。しかし、現在のステータスを「調査中」としており、開けない状況に陥る理由は特定できていないとみられる。

また、メール関連の機能を提供するMessaging Application Programming Interface(MAPI)ライブラリの「OLMAPI32.DLL」に障害が発生したことを示すイベントログを掲載し、問題が簡単には解決しない可能性を示唆している。

問題を回避できる可能性がある対策

同社はFORMS2フォルダが存在すれば、この問題を回避できる可能性があるとしている。通常このフォルダは「C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\FORMS2」に存在し、存在しない場合は次の手順に従い作成できると案内している。

  • Outlookおよびその他のOfficeアプリケーションを閉じる
  • 「スタート」を右クリック→「ファイル名を指定して実行」 を選択し、「%localappdata%\Microsoft」と入力してOKを選択する
  • ファイルエクスプローラーが起動するので、メニューの「新規作成」→「フォルダー」を選択し、名前をFORMS2に変更する

不具合が度重なるクラシックOutlook

クラシックOutlookでは、5月にもエラーでサインイン不能になる不具合が発生し、4月末にはCPU負荷が上昇する不具合が発生している(参考記事:「Outlookで再び障害発生、エラーでサインイン不能に | TECH+(テックプラス)」、「OutlookのCPU負荷が上昇する不具合、Wordチームが修正 | TECH+(テックプラス)」)。

MicrosoftはクラシックOutlookの利用者に対して新しいOutlookへの移行を推奨しているが、移行を望まないユーザーの信頼を損なう状況が続いている。同社にはユーザーの不安解消と信頼回復のために、速やかな修正パッチの提供が望まれている。