大和証券と大和総研は、大和証券のホームページ上に設置されている「よくあるご質問」からの問い合わせに応対する「大和証券生成AIチャット」の提供を6月23日より開始することを発表した。

生成AIによるチャット機能強化で顧客応対品質向上へ

資産運用立国の実現を目指す日本では昨今、新NISAの開始など、貯蓄から資産形成へと移行する大きな流れが生まれている。そのため今後はますます投資家層が拡大するのに伴い、顧客からの問い合わせも大きく増加することが想定される。そのため大和証券としては、顧客の声に対して十分に対応するため、生成AIをはじめとするデジタル技術を用いた金融サービスにより、提供するサービスの利便性を向上していく必要があるとする。

大和証券は5年前より、ホームページ上に設置する「よくあるご質問」のうち、口座開設や各種手続き方法、NISA制度に関する質問を中心に応対するAIチャットを提供していた。そして今回、新たな機能を有する生成AIチャットサービスの提供開始に至ったとする。

新サービスでは、顧客からのさまざまな質問の意図を柔軟に理解し、適切な回答を行うとのこと。また複数ページにまたがる情報も回答可能で、顧客の求める情報にたどり着きやすくなるという。さらに回答に図や表を活用することで、より視覚的にわかりやすい表現での回答も行うとした。

加えて、従来のAIチャットと比較してデータ量が2.5倍と大幅に増加しているほか、関連するオンライントレードヘルプ&マニュアルのリンクも提示することで、より幅広い疑問に対応できるという。

大和証券は、2024年10月にリリースしたAIオペレーターサービスによる電話応対に、今回開始する生成AIチャットを追加することで、生成AIを活用したさらなる顧客対応品質の向上に取り組むとのこと。また今後は顧客からの声をもとに改善を重ね、幅広い質問に回答できるよう進化させるとともに、より革新的なサービスを提供できるよう継続的に取り組んでいくといい、同社グループとして今後も先端デジタル技術を積極的に取り入れ、顧客の資産価値最大化に取り組んでいくとしている。