NECはこのほど、生成AIを活用して、貨物の輸出入時に必要な品目分類に使用される輸出入統計品目番号の特定を支援するサービス「AI税番判定サポート」を提供開始すると発表した。

  • AI税番判定サポート

    AI税番判定サポート

サービス開発の背景

税番は、国際貿易において輸出入品の分類を統一するために使用される世界共通の分類番号のこと。通関士が適切な税番を選定し、その情報をもとに関税計算やその他の手続きを行う。

税番は約1万種類に上るため、その特定には豊富な知識と経験が求められる。しかし、通関士の高齢化による人材不足、事業会社における税番判定に関するノウハウ不足が課題となっているという。

同サービスを活用することで、経験や知識によらず高い精度で税番を特定できるようになる。さらに、部門や企業間の情報確認の回数削減や、それに伴うリードタイム短縮にも貢献する。

サービスの特徴

同サービスは、利用者が税番を知りたい品目の名称やHSコードなどをシステムに入力すると、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)が入力された情報をもとに解釈・分析し、同サービス独自のロジックを用いて情報を厳選する。

その上で、税番の候補と根拠を提示することで利用者の判断を支援する。また、情報が不足している場合は、用途など追加で入力すべき情報の候補が提示され、利用者がその指示に従って追加情報を入れることで、税番の候補と根拠が提示され、利用者の判断を支援する。

LLMを活用することで、税番が規定されている関税率表解説を理解して回答することが可能となり、適切な税番を提示することが可能になる。

これにより、キーワード検索や類義語検索といった既存の手法を活用するよりも高い精度で税番の特定が可能。なお、同サービスは、NEC Generative AI Serviceを通じて提供する。