タスクを可視化しチームでの一元化処理機能を持つBacklogを提供するヌーラボは、ワイン専門商社フィラディスへの導入事例を紹介している。

チームワーク+マネジメントを推進するBacklog

どこの会社でもあるだろう。社内のタスク管理がメールやチャット、口頭を中心に行われ情報が分散してしまう。メールやチャットは残るからまだしも、会話のなかではとても重要なタスクが忘却の彼方に消える場合もあるはず。ヌーラボでは、組織や所属、専門分野が異なるメンバーと協働し、効率的かつ効果的に目標を達成するためのプロセスや手法を「チームワークマネジメント」(チームワーク+マネジメント)とし、異なる技能や文化を持つメンバーがゴールを目指す手法をまとめている。属人化や情報の取りこぼしを防ぎ、チーム全体で業務を見渡せる仕組みの実践だ。

フィラディス公式サイト

Backlogは、ガントチャートやカンバンボード、WikiやGit、ファイル共有など複数の機能がシームレスに連携し、課題ごとの管理をチーム全体でプロジェクトやタスクに向き合えるツール。フィラディスでは、ここに電話代行サービスやWeb経由の連絡をBacklogへ自動起票する仕組みを構築。情報の取りこぼしや対応漏れを強く防止し、対応状況も可視化できる。フィラディス 情報システム部 高木氏は、「業務フローを大きく変えず、自然と使いたくなる工夫を重ねたことで、無理のない定着につながった」と述べる。

シンプルに使えるUI/UXにこだわりを持つBacklogはエンジニアだけでなく、デザイナー、マーケター、バックオフィス、営業とバックボーンを問わずシンプルに扱える点にも強みを持つ。同社では社内の複数部署で実運用が定着し“Backlog同盟”という活用チームを増やしながら、情報漏れやクレームの発生を抑え、外部パートナーとのコミュニケーションに円滑に進行できているという。

組織においてクレームやタスクが際限なく上昇すると、これを個別に見ることができなくなり、全体も把握できなくなる。哲学者プラトンは当時の社会全体が個々の市民の幸福と調和を達成する都市国家の人口は5040人とし、イギリスの人類学者ロビン・ダンバー氏は人間には安定的な社会関係を維持できる人数の上限を150人程度と考える。双方とも認知の上限に関連するが多すぎると質が低下してしまうことを示唆する。簡単なことではないが、現代の組織における情報ではIT技術とアイデアを活用することでこれら飽和の課題を緩和することができそうだ。

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