Microsoftは5月28日(現地時間)、「Announcing Windows Backup for Organizations」において、「Windows Backup for Organizations」の限定パブリックプレビューの開始を発表した。
この新機能は、Windows 10およびWindows 11の設定をバックアップし、Microsoft Entraに参加したデバイス上で復元できるようにするもので、MicrosoftではWindows 10からWindows 11への移行にこのツールの利用を推奨している。
「Windows Backup for Organizations」のメリット
「Windows Backup for Organizations」は、Microsoftが2024年11月の「Microsoft Ignite」において発表した、組織向けの新しいWindowsバックアップツールである。このツールを使えば、Windows 10およびWindows 11のバックアップした上で、それをMicrosoft Entra対応デバイスに簡単に復元することができる。
Microsoftでは、「Windows Backup for Organizations」の主なメリットとして次の3項目を挙げている。
- ユーザーがすぐにPCをリカバリーして以前の状態に戻せるので、トラブルシューティングの手間を削減できる
- Windows 10デバイスからWindows 11デバイスにスムーズに移行できる
- PCを好みの使い慣れた設定に復元することで、ダウンタイムを最小限に抑えてユーザーの生産性を最大化できる
Windows 10からのスムーズな移行を促進
特に同社が強調しているのはWindows 10からWindows 11への移行に利用できることだ。Windows 10は2025年10月14日にサポートが終了する。有償の延長サポートを選ばない限り、ユーザーはWindows 10の継続利用が困難になり、Windows 11への移行が現実的な選択肢となる。このとき、Windows Backup for Organizationsがあれば、使い慣れた設定をそのまま新しい環境に移行できるというわけだ。
バックアップ機能を使うには、少なくともデバイスがMicrosoft EntraまたはMicrosoft Entra ハイブリッドに参加しており、かつサポートされているバージョンのWindows 10または Windows 11を実行している必要がある。
また、復元先のデバイスは、Windows 11 バージョン22H2を実行しているMicrosoft Entra参加デバイスで、Microsoft Intuneサービス管理者の権限を保持している必要があるという。また、プレビュー版ではアクティブなMicrosoft Intuneテストテナントのみが復元を利用できる。
Microsoft Management Customer Connection Programへの登録が必要
組織が限定パブリックプレビューに参加するには、Microsoft Management Customer Connection Program(CCP)への登録が必要。その上で、次の専用フォームから申請を行うことで、選定された場合に詳細な手順が提供される。
Microsoftでは、Windows Backup for Organizationsの機能強化を継続的に進めており、今後さらなる改善が予定されているとのことだ。