Microsoftは4月21日(現地時間)、Windows 11 InsiderプログラムのDevチャネル向けに「Windows 11 Insider Preview Build 26200.5562(KB5055642)」を、Betaチャネル向けに「同Build 26120.3872(KB5055640)」をリリースした。

このビルドでは、AIが認識した画面上のテキストについて音読を指導してくれる教育向けの機能、イマーシブルリーダーを使って読み上げる機能など、AIのユーザー体験を向上させる新機能が追加されている。

  • Announcing Windows 11 Insider Preview Build 26200.5562 (Dev Channel)|Windows Insider Blog

    Announcing Windows 11 Insider Preview Build 26200.5562 (Dev Channel)|Windows Insider Blog

「Click to Do」とは?

Windowsの「Click to Do」は、デスクトップに表示されているテキストや画像をAIが読み取って、マウスのクリックメニューからさまざまなアクションを実行できる機能である。

例えば認識したテキストのクリップボードへのコピーする、任意のアプリケーションで開く、Webで検索する、画像を他の人と共有する、写真アプリで加工するといったアクションが用意されている。「Click to Do」はAI搭載の「Copilot+ PC」で利用できる。

今回のアップデートでは、この「Click to Do」に2つのアクションが追加された。

「Click to Do」に追加された2つのアクション

1つは「リーディングコーチで練習する」というもの。AIが認識したテキストを画面上で選択してこのアクションを呼び出すと、テキストを音読するように促される。ユーザーが音読したら、AIがそれに対して改善点を教えてくれる。Microsoft Teamsなどで提供されている「リーディングコーチ」機能と同等のもので、おもに教育向けでの用途が想定されている。

もう1つは「イマーシブリーダーで読み上げる」というアクション。「イマーシブリーダー」はEdgeやOffice 365などで提供されている機能で、広告を非表示にしたり、背景色や文字のサイズを変えたりと、テキストを読むことに特化してカスタマイズできる。今回のアップデートでは、デスクトップ上のテキストに対して「Click to Do」からこのイマーシブルリーダーを呼び出すことができるようになった。

テキストのサイズ・間隔・フォントの変更や、背景テーマの変更、音声読み上げ、音節区切りでの単語の分割、名刺・動詞・形容詞の強調表示などが利用できるという。さらに、分からない単語を図解する「ピクチャーディクショナリー」オプションも提供される。

  • 「Click to Do」に2つの新アクションが追加されている 出典:Windows Insider Blog

    「Click to Do」に2つの新アクションが追加されている 出典:Windows Insider Blog

この2つの新しいアクションを利用するには、Microsoft Storeで無料公開されている「Reading Coach」アプリを別途インストールしておく必要がある。

Build 26200.5562およびBuild 26120.3872には、「Click to Do」以外にもさまざまな新機能の追加や機能改善、既知の問題の修正が含まれている。Windows InsiderプログラムのDevチャネルおよびBetaチャネルに参加していれば、Windows Updateからインストールできる。