ElevationSpaceと豊田自動織機は、宇宙空間の実証機が地球に帰還するときの大気圏再突入システムに使う耐熱材料の共同開発をはじめると4月16日に発表。豊田自動織機が持つ“炭素繊維の3次元織物技術”を活かし、軽くて損耗しにくく、低コストな耐熱材料の研究開発を行う。

  • 衛星本体から回収カプセルを分離するイメージ

  • (左から)豊田自動織機 経営役員 技術統括の一錠恒氏、ElevationSpaceの小林稜平CEO

ElevationSpaceは、宇宙から地球への輸送サービス開発に取り組むスタートアップ企業で、宇宙の微小重力環境で研究開発・製造された物資を地球に持ち帰って顧客に返す“国内初”のサービス提供に向け、宇宙環境利用プラットフォーム「ELS-R」の開発を進めている。

大気圏再突入・帰還時には突入機に厳しい熱負荷がかかるため、高い熱防護技術が求められる。各部位にかかる熱負荷は異なるが、現在実用化されている技術は、最大の熱負荷に合わせて適切な部材と厚さを選定し、突入機全体にそれを装着する方法が一般的。ElevationSpaceでは「過剰設計な熱防護システムによる重量増は、軽量化の大きな障害だ」と指摘する。

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