LegalOn Technologiesは4月3日、AI法務プラットフォーム「LegalOn Cloud」について、生成AIによって契約書に関する指示や質問の回答を表示するモジュール「LegalOnアシスタント」をバージョンアップし、正式版を提供開始することを発表した。
「LegalOnアシスタント」概要
生成AIを搭載した「LegalOnアシスタント」は、ユーザーが「LegalOn Cloud」にアップロードした契約書について、任意の指示や質問をすると回答が得られる機能。契約書の修正文案の提案や契約条項の要約、権利義務の抽出、専門用語の解説、修正前後の契約書の比較など、ユーザーが定型的に行っている業務を「LegalOnアシスタント」に指示できる。この機能は2024年2月からグローバル向けAI契約レビューサービス「LegalOn Global」で先行して提供していた。
正式版のアップデート内容
正式版の提供開始に伴い、表示中の契約書のみに関して質問ができる「データソースの固定機能」を追加した。「LegalOnアシスタント」はユーザーからの質問に対し、RAG(Retrieval Augmented Generation:検索拡張生成)技術を活用して回答の根拠となる情報を契約書から検索して回答を生成する。これまでは自社テナントに存在する契約書を検索対象としていたが、今回は回答の根拠を表示中の契約書のみとする機能を追加した。これにより、契約書に関する回答の精度が向上している。
また、「LegalOnアシスタント」との質問や応答履歴など過去の会話履歴を一覧で表示し、再利用・管理できる機能も追加した。これにより、類似する契約書の審査対応の高速化やナレッジの平準化が可能になる。
なお、生成された回答はあくまで参考情報であり、引用や反映などの可否はユーザーの判断が必要となる。