スペースデータは3月26日、国際宇宙ステーション(ISS)をデジタル上に再現した「バーチャル国際宇宙ステーション(ISS)」のVR対応版と、技術基盤のライセンス販売を開始した。ユーザーは「地球にいながら宇宙飛行士のような宇宙体験」が楽しめるという。

  • デジタル上に再現した「バーチャル国際宇宙ステーション」のイメージ

バーチャルISSはJAXAの協力のもと、実際のISSの微小重力環境や気流といった宇宙ステーション特有の環境をスペースデータがデジタル上に再現したもので、Steamで2024年から無償公開している。

VR対応版は無重力環境を再現しており、VRヘッドセットを通じてISS内部を自由に探索したり、宇宙空間での移動や船外活動が行えたりと、宇宙飛行士のような体験ができることを追求。ISSから見下ろす地球の眺望も再現したという。

主に、大学・研究機関での教育コンテンツとして活用することを想定。また、VRヘッドセットを活用したゲームやエンタメコンテンツや、科学館やバー、クラブなどの商業施設における、没入体験サービスとして活用することも見込む。ライセンス契約での販売となるため、専用フォームからの問合せが必要となる。

今回提供するサービスは、KDDIが実施する、スタートアップと事業会社が協力し、宇宙を活用して地球上の課題解決を目指す共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」の支援を受けて開発されたもの。

MUGENLABO UNIVERSEは、KDDIが代表企業を務め、スタートアップと大企業などによる宇宙事業の共創や、宇宙技術を活用した地上の課題解決をめざすプログラム。スタートアップと大企業などによる宇宙事業の共創や、宇宙技術を活用した地上の課題解決をめざしている。

スペースデータは同プログラム参加企業に対し、ISSや月面などの宇宙環境を再現したデジタル空間「宇宙デジタルツイン」を無償提供。各企業が開発する宇宙ロボットや建築物などをデジタル空間上で実験・実証できるよう支援する。これにより、宇宙機器の開発や実験の敷居を下げ、各社の多様な技術を活かしたオープンイノベーションを推進するとしている。