
鉄道駅から自治体、病院、神社・ 仏閣まで、様々な場所へ設置
当社は1967年の創業以来、周辺案内地図板の設置や広告制作を手掛けてきました。
皆さんも駅や自治体、病院などで一度は目にしたことがあると思いますが、当社の主力事業は広告付きの周辺案内地図『ナビタ』です。広告媒体でありながら、地図情報や公共施設情報、そして、災害時の避難場所情報などを掲載することで、高い公共性と社会インフラとしての役割を担っております。
当社の出発点は創業間もない1967年12月、名古屋のバス停標識でした。同年には現在の『ナビタ』1号機が設置(名古屋鉄道・上飯田駅)され、そこから徐々に全国の鉄道駅へ設置場所を広げ、すでに全国約4000カ所(2024年3月末)、このうち、鉄道駅が約2400カ所。乗降客数の多い主要駅の8割以上に設置しています。また、自治体向けも全国の市・区のうち8割を超えています。
非常に公共性の高い事業ですので、信用や実績が重んじられるということで、後追いで参入してくることが難しい。そのような背景により、高いマーケットシェアを築いてきたニッチトップ企業です。
ただ、ここまでマーケットシェアを拡大すると、鉄道駅や自治体向けについては、ほとんどの場所を押さえることとなります。しかも、例えば、鉄道駅ならコロナ後は以前ほど乗客が戻ってこないとか、人口減少で駅を廃止するケースも出ていますので、われわれも新たなビジネス性のあるマーケットを切り拓いていかなければなりません。
同じフィールドのみに留まっていると、どこかで必ず頭打ちになってきます。このため、近年は『ナビタ』のフィールドを広げようということで、今では、警察署・交番、運転免許試験場といった警察施設、病院、神社・寺院まで、様々な場所へ設置させていただいています。
特に最近はインバウンド(訪日観光客)が増加しており、神社・寺院を訪れる方々も多いです。そうした方々に対して、『ナビタ』なら多言語対応も可能ですので、神社・寺院の由緒や見どころ、参拝方法などをお伝えすることもできます。そして、広告を出稿していただいたスポンサーの場所も地図上で分かりますので、参拝した後はそのお店で食事を楽しんでもらうと(笑)。そういうことで重宝されております。
当社の年商は約100億円ですが、このうち8割くらいが『ナビタ』事業です。残りの2割が、いわゆる一般的な広告代理店業務であるアド・プロモーション事業と、駅構内で新幹線の乗り場などを案内する交通サインなどを手掛けるサイン事業になります。今後はリアルなインフラとしての『ナビタ』にWEBの世界を連携させることによって、新たな情報を提供できればと思っています。
当社は事業の性質上、創業時から公共性ということを意識してきました。『ナビタ』はすでに駅や地域に欠かせない一種のインフラになっていると自負していますので、これからもっと付加価値の高いサービスを提供することによって、今まで以上に世の中の役に立つ存在になっていきたいと考えています。