Microsoftは3月11日(米国時間)、「Windows App to replace Remote Desktop app for Windows - Windows IT Pro Blog」において、Microsoft Storeから配布しているPCの遠隔操作アプリ「Microsoftリモートデスクトップ」のサポートを終了すると発表した。

5月27日以降ダウンロードおよびインストールはできなくなる。この変更はMicrosoft Storeから配布される同アプリにのみ適用され、「スタンドアロンインストーラー(MSI)」には適用されない。

  • Windows App to replace Remote Desktop app for Windows - Windows IT Pro Blog

    Windows App to replace Remote Desktop app for Windows - Windows IT Pro Blog

移行先はWindowsアプリ

Microsoftはリモートデスクトップの移行先として、「Windowsアプリ」を推奨している。Windowsアプリの優れた点は次のとおり。

  • 単一の合理化されたインタフェースから、クラウドPCや仮想デスクトップなど、複数のWindowsサービスに統合アクセスできる
  • カスタマイズ可能なホーム画面、マルチモニター、動的なディスプレイの解像度をサポート
  • リモートデスクトップアプリのサポート終了とWindowsアプリへの移行を促すMicrosoft Storeの画面

    リモートデスクトップアプリのサポート終了とWindowsアプリへの移行を促すMicrosoft Storeの画面

一部接続を終了

リモートデスクトップを使用したWindows 365、Azure Virtual Desktop、Microsoft Dev Boxへの接続は、サポート終了日以降ブロックされる。影響を受けるユーザーは、サポート終了日までにWindowsアプリに移行する必要がある。

WindowsアプリはMicrosoft Storeまたは「Windows アプリの新着情報 - Windows App | Microsoft Learn」からダウンロードすることができる。

一部接続はサポート待ち

次の接続を使用しているユーザーは、Windowsアプリが対応するまでの間、従来のソフトウェアを継続して使用する必要がある。

また、Windowsアプリの使用にはいくつかの制限がある。その概要は次のとおり(参考:「Known issues and limitations of Windows App - Windows App | Microsoft Learn」)。

  • ユーザーインタフェースを介したユーザーデータのリセットはサポートしていない
  • ローカルのWindowsスタートメニューとの統合はサポートしていない
  • Private Linkを使用したAzure Virtual Desktopへの接続はサポートしていない
  • Active Directory Federation Service(ADFS)を使用したシングルサインオン(SSO)はサポートしていない
  • Azure Government、Azure Germany、21Vianetが運営するAzure、Azure Virtual Desktop(Classic)への接続はサポートしていない
  • プロキシサーバーがプロキシ/HTTP認証を必要とする一部の環境はサポートしていない
  • Windows App Insider ringは現在機能していない。修正されるまでUIから削除される

最後に、Microsoftは企業の管理者に対し、Windows用リモートデスクトップアプリを使用している従業員にWindowsアプリへの移行を促すよう推奨している。