Vox Mediaは3月4日(米国時間)、「Google’s Chrome extension cull hits more uBlock Origin users|The Verge」において、Google Chromeが「uBlock Origin」など一部の拡張機能をより広範囲に無効化したと伝えた。
これはChromeが従来の拡張機能プラットフォーム「Manifest V2」を廃止し、「Manifest V3」に移行したことが原因とされる。移行は2024年6月から段階的に開始されていたが、これまで影響は一部のユーザーに限られていた(参考:「Manifest V2 support timeline | Chrome Extensions | Chrome for Developers」)。
ところが、最近のアップデートにて対象ユーザーを拡大し、拡張機能の無効化を訴えるユーザーが増加したと見られる。
影響は他のWebブラウザにも
Manifest V3への移行はChromeに限った話ではなく、Microsoft EdgeなどChromiumベースのWebブラウザも同様とされる。そのため、これらWebブラウザにおいても将来的に一部の拡張機能が無効化される予定となっている。
特に広告ブロッカーなどは大きな影響を受け、V2を廃止したWebブラウザによる無効化は避けられないとみられている。
Webブラウザの移行も選択肢
uBlock Originの開発者はManifest V2廃止を受け、V3に準拠した「uBlock Origin Lite」をリリースしている。新しいChromeにも対応しているが、規制強化の影響を受けフィルタ能力は制限されている。
このようにManifest V3は拡張機能の能力を制限するが、安全性とパフォーマンスの向上を目的としており必ずしも非難されるものではない。どちらにもメリット、デメリットがある。そのため、両方の機能を維持し、その安全性についてユーザーに通知できるWebブラウザの開発が期待されている。
現在、Webブラウザのマーケットシェア上位に位置し、両方のManifest維持を表明しているWebブラウザとしては「Mozilla Firefox」がある(参考:「Mozilla’s approach to Manifest V3: What’s different and why it matters for extension users」)。従来の拡張機能の維持を必要とする場合は、Firefoxを検討するという方法もある。