島津製作所は、高精度な「光格子時計」として世界初の商用機「Aether clock OC 020」(イーサクロック)の受注販売を3月5日に開始。各国の標準機関や大学・研究所などへの設置を見込み、時間基準だけでなくさまざまな用途に活用できるとする。価格は5億円だが、システム構成により変動する。

  • ストロンチウム光格子時計「Aether clock OC 020」

光格子時計は原子時計の一種で、現在の「秒」の定義の基準となっているセシウム原子時計に対して100倍以上の精度を実現。18桁精度は100億年に1秒の誤差に相当し、光格子時計は次世代の「秒」の定義の有力な候補として注目されているという。

仕組みとしては、「魔法波長」と呼ばれる特別な波長のレーザー光で作った入れ物(光格子)に、原子をひとつずつ捕獲し、原子同士の相互作用が起きない状態で原子の振動数を精密に測定。光格子全体には多数の原子を捕獲でき、原子の振動数を一度に測定して平均を取ることで、短時間で高い精度が得られるという。

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