大日本印刷(以下、DNP)とMS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険(以下、あいおいニッセイ同和損保)は2月27日、生成AIを活用した問い合わせ対応用のFAQチャットボットを開発し、約4万店のあいおいニッセイ同和損保の代理店向けに運用を開始することを発表した。

FAQチャットボット開発の背景

あいおいニッセイ同和損保では将来的な人手不足を見越して、コンタクトセンターにおける業務効率化に取り組んでいるという。コンタクトセンターでは代理店からのシステムログインに関する質問をはじめ、保険商品の内容に関する複雑な質問までさまざまな照会に電話で対応している。そのため、照会対応の効率化が課題とされていた。

DNPは「DNPドキュメント制作・管理システムPROMAX NEO(プロマックス ネオ)」を提供しており、大量のマニュアルやFAQなどの情報を管理して、最新の情報に基づき生成AIで高精度な回答を提示するシステム構築のノウハウを持つ。

そこで両社は今回、AIの学習モデルや利用状況に応じた適切な対象領域の選定や生成AIのチューニング(最適化)パターンの検討などにより、代理店からの照会に迅速に回答できる新たなFAQチャットボットを開発した。

開発したFAQチャットボットの概要

今回両社が開発したFAQチャットボットは、代理店システムのログイン方法や操作に関する質問に対し、生成AIが該当するマニュアルやFAQなどの最新情報に基づいて回答を提示する。

まずはあいおいニッセイ同和損保の代理店向けのコンタクトセンターの中で、毎月4000件以上受け付けている代理店専用システムのログインや接続操作に関する照会の半減を目指すとのことだ。

  • FAQチャットボット活用のイメージ

    FAQチャットボット活用のイメージ