三菱電機は、AIを活用することで、混合プラスチック片の組成変化に応じて種類ごとに自動選別できる世界初の「スマート静電選別」技術を開発。検証実験を2月19日に開始した。

  • 検証実験を開始する「スマート静電選別」検証機の外観

同社が家電リサイクル分野で長年培ってきたプラスチックの静電選別技術に、各種センサーを組み込み、AIを活用することで実現したもの。スマート静電選別技術の実用化と市場投入をめざして開発と検証を進め、高度選別技術の導入拡大を通じてプラスチックリサイクル率の向上に寄与していくという。

静電選別技術は、プラスチックの種類ごとに摩擦帯電傾向が異なるという静電気の特性を利用した高度な選別技術のひとつ。これまで多様な業種の企業約30社の廃プラスチックのサンプル評価試験を行い、高純度に選別できることを確認してきたが、実際のリサイクルでは回収される廃棄物によって得られる混合プラスチック片の組成がさまざまに変化するため、プラスチックの組成に応じて選別装置を都度調整する専門知識や、オペレーションノウハウが求められることが課題だったという。

三菱電機ではこの課題を解決するために、AIを駆使することで専門知識やオペレーションノウハウを不要とする、スマート静電選別技術のコンセプトを2023年8月に確立。検証機の開発を進めてきた。

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