NECは2月6日、ビットクォークのクラウドサービス「assimee」を同日から提供開始することを発表した。販売価格は、年間利用ライセンス・PoCライセンスともに個別見積。今後3年間で、約100社への提供を目指す。
assimeeは、製造・物流プロセスにおけるリソース(作業員数、在庫数など)の最適化やシミュレーションをノーコードで実行できるサービス。同社は「ファクトドリブンマネジメント」を推進するデジタルツイン事業「NEC Digital Twin」に取り組んでおり、今回のサービス提供はこの事業の一環となる。
背景
昨今、日本の製造業は人口減少の影響を受けており、生産性の向上だけでなく、業務の平準化が重要課題となっている。また、国際的な競争の激化に伴い、さらなるコスト削減や付加価値創出の必要性も高まっている。
こうした課題の解決策として、シミュレーションソフトへの期待が高まり、導入が進んでいる一方で、「プログラミング知識の必要性による属人化」「3Dモデルのメンテナンス負担の大きさ」「現場担当者とのコミュニケーションコストの増大」といった運用面での課題も顕在化している。
assimeeは、ノーコードで利用でき、生成AIによるサポート機能を搭載、プログラミング経験のない現場作業者でも容易にシミュレーションを活用できる点が特徴。これにより、現場主導で、ボトルネック特定や、人員配置・仕掛かり在庫の適正化が実現可能となる。
「NEC Digital Twin」における「assimee」について
NEC Digital Twinでは、これまで捉えきれなかった、ヒト・モノの動きや流れ、現実に起きていることを、同社の映像AI技術により高精細にデジタル空間に再現する。
現場のファクトデータがあることで、高精細な最適化・シミュレーションが実行可能になり、質の高い意思決定が可能だという。また、NEC Digital Twinとassimeeが連携することで、現場のファクトをベースとした高精細な最適化・シミュレーションを手軽に実現できるとしている。
NECとビットクォークは今後、顧客の「ファクトドリブンマネジメント」の実現のため、assimeeとNEC Digital Twinの連携によるさらなる価値提供を検討していきたい構え。